誘発地震(遠方誘発地震)
〔南海トラフで連続巨大地震の懸念 1週間の避難検討〕
(2018年12月11日 ANN)
~参考~
〔「南海トラフ」津波巨大地震は、
遅くとも今後約9年以内に起こる可能性/約400年前の経験則〕
<「南海トラフ」津波巨大地震>
早ければ、2018年度内
遅くとも、今後約9年以内に起こる可能性
/約400年前の経験則
慶長伊予(愛媛県)地震 文禄五年 1596年9月1日
慶長豊後(大分県)地震 文禄五年 1596年9月4日
慶長地震 慶長九年 1605年2月3日
~参考~
震央:愛媛県
規模:マグニチュード7前後
震央:大分県
規模:マグニチュード7前後
死者:708名
別府湾地震、大分地震などとも呼ばれる。
震央:京都府
規模:マグニチュード7前後
死者:1000人超
再び動き出した日本最大級の断層帯
『中央構造線』
~参考~
(プレート境界)「南海トラフ」
震源域の歪みの蓄積が
「中央構造線」の歪みを誘発している見方も。
⇒切迫する「南海トラフ」津波巨大地震
~参考~
文禄5年閏7月13日(1596年9月5日)子の刻に
現在の京都・伏見付近で発生した
大地震(M7.25-7.75程度と推定)である。
慶長伏見大地震とも呼称される。
京都では伏見城天守や東寺、天龍寺等が倒壊し、
死者は1,000人を超える。
~別の地震との関連~
この地震の4日前(1596年9月1日)には
現在の愛媛で
中央構造線を震源とする慶長伊予地震が、
また前日(1596年9月4日)には
現在の大分・別府湾口付近で
別府湾-日出生断層帯の東部を震源とする
(共にM7.0と推定)
が発生しており、
双方の地震による
誘発地震(遠方誘発地震)
の可能性が指摘されている。
これらの天変地異が影響して、
同年中に文禄から慶長へ改元が行われた。
~参考~
~参考~
〔専門家「 九州~長野 "中央構造線" の連動型地震に警戒 」〕
~参考~
大阪府内、1923年~観測史上初のM5超
(阪神・淡路大震災(1995年)の際はMAX、M4)
巨大地震に誘発されて
その震源域から離れた場所で発生する地震である。
波及地震、広義の余震、あるいは連鎖地震とも呼称される。
海溝型地震に関わるものを誘発地震、
活断層型地震に関わるものを連鎖地震
と呼ぶことが多い。
また、
特に本震から遠方の地域で誘発された地震を
遠方誘発地震と呼ぶ場合がある。
~概要~
主に巨大海溝型地震発生後の関連プレートにおいて、
余震とは異なり
本震の震源域以外の場所で
大陸プレート内(活断層型)及び海洋プレート内地震、
あるいはその他の海溝型地震が発生する場合などがある。
これは巨大地震による大規模な地殻変動は
広範囲に影響を及ぼすことがあり、
プレート内(主に活断層)やプレート境界においても
これまで加わっていた応力の急激な変化や
大きな歪みを与えている
可能性などが考えられている。
マグニチュード(Mw)9以上を記録した
2004年のスマトラ島沖地震や
2011年の東北地方太平洋沖地震では
誘発地震と推定される地震が発生している。
また、大陸プレート内地震
(活断層における直下型地震)の発生後にも
離れた地域において地震が誘発される場合がある。
陸上の活断層における3連動型地震としても知られる
1992年にアメリカ・カリフォルニア州で発生した
ランダース地震(Mw7.3)では、
地震発生の約3時間後に約40km離れた場所で
M6.4の大きな地震が発生しており、
誘発地震の重要性が認識されるきかっけとなった。
さらに、2016年の熊本地震では
前震(M6.5)や本震(M7.3)が発生した
布田川・日奈久断層帯と
その周辺(熊本地方)のみならず、
北東側の阿蘇地方や
大分県中部(別府-万年山断層帯周辺)にも
地震活動がおよび、
別府‐島原地溝帯の広い範囲でその活動が活発化した。
これらの一般的な誘発地震のケースとは別に、
巨大地震では遠地に地震波が到達する過程で
一緒に伝播した
長周期の地震動(表面波)の影響によっても
地震が誘発されることがある。
前述の東北地方太平洋沖地震では、
本震直後に神奈川県の箱根町で
数回の局地的地震が立て続けに発生している。
一方、
1854年に発生した安政東海地震と
その約32時間後に発生した安政南海地震、
1944年に発生した東南海地震と
2年後の1946年に発生した南海地震など、
間隔を空けて発生する連動型地震とされるものも
見方によっては
“巨大地震により誘発された地震”という意味で
誘発地震と言えなくもないが、
連動型地震との大きな違いは
関連性があるとみられる
二つの地震の震源域が重複、または隣接しておらず、
離れているということである。
また、1995年に発生した兵庫県南部地震と
18年経過してから
周辺の活断層で発生した淡路島地震の例など、
大陸プレート内の活断層で巨大直下型地震が発生した後に
時間を置いてから
別の活断層で直下型地震が発生するケースもあり、
これは巨大地震による地殻変動やそれによる歪みの蓄積など
何らかの影響により
後の地震が誘発された可能性も考えられるが、
先の例では
連動型地震の観点から見ると時間が経過しすぎている上に、
果たして余震といえるのか誘発地震といえるのか
判断が難しい。
なお、本項では
「ある地震の震源域から離れた地点において
誘発されたと推定される地震」
のみを扱う。
~誘発地震が発生する仕組み~
誘発地震が発生する仕組みは
2012年現在、十分に解明されていない。
しかし、
巨大地震の場合は
強い表面波が応力擾乱を起こしながら伝播することで、
地震を誘発していくことが明らかとなっている。
直接原因とされる大きな本震が
海溝型地震などプレート変動に起因している
と考えられる場合は、
そのプレート全体で
広範囲にわたり歪みがもたらされたと考えられ、
もともと歪みが多く蓄積されていた箇所の周辺で
地震が多発する傾向が確認されている。
距離的に、また時間的に
原因となる本震に近い周辺地域で
地震が発生しても
地震の原因はさまざまであり、
一概にそれが誘発されて発生した地震か、
独立した原因で発生した地震かの区別は難しい。
長期的な観測と統計の結果、
当該の地震が誘発地震の可能性が高かった
と認識されることはある。
~誘発地震の例~
以下は大きな地震(本震)の後に発生した
誘発地震と推定される地震の例である。
但し、近い時期に偶然発生した地震が
含まれている可能性もある。
また、近代以前の地震については
地震の規模、型、被害地域ともに
当時の記録や地質調査などによる推定である。
日本で発生したものと
日本国外で発生したもの
に分けて記載する。