~参考~
~『心の破壊/心の空虚感』とどう向き合うべきか?〕
/「自殺未遂経験者」約53万人/年(2016)〕
 

 

 

 

参考

 

表現が適切ではないのかもしれないが、

(精神的疾患と対峙する)肉体的疾患というのは、

ガンやケロイド(重度の火傷)等の

病気の経過や病痕に代表されるように、

治癒レベルとしての「完治」と「寛解」は、

表層的には同類としても、

水面下では(特に再発リスクの点で)雲泥の差がある。

(精神的疾患としての)特に心の傷も同趣旨で、

特にトラウマ化するレベルまでいったん到達した深い心の傷は

時間の経過を経て、一時的or長期的には表層レベルでは

「完治」しているように思えても、

何かの偶発的事象で

トラウマ化された記憶が呼び起こされるリスクが

多分に存在する。

ただ、「寛解」レベルまで治癒した方は比較的ましな方で
断続的な苦悩が続いたあげく自殺

(自己の存在そのものの抹消)
という最悪な手段を選択する方も
今日でも少なくない(特に未成年者)。
(薬物療法に限らず)

意識回避的「忘却」「形式的な自己対峙」等
様々な治療法が指摘されるが、
悲しいかな、抜本的治療には繋がっていない。
特に、自己過失よる悲劇よりも、あまりにも理不尽な悲劇に
遭遇した本人or遺族の心の苦しみは
(深い悲しみの感情はもとより)
特に加害者に対する「怒り&憎しみ」の感情を肥大化させた
あげく、収拾不能なレベルにまで達し、
完全な自己崩壊(発狂)か、
(復讐という名の下の)犯罪に手を染めてしまう方も
少なからず見受けられる。

本人の治癒したいという強い意志が
もっとも肝要であることは言うまでもないが、
比較的平穏&幸福な一般人との過度な比較に起因して
嫉妬心&劣等感を強めることが
最大の障壁になることはもとより、
現世の本質(「人界」と「修羅界」は紙一重)を
深く理解した上で、
自己の宿命(過去)を素直に受け入れつつつも、
自己の宿命(現在、未来)に
果敢に立ち向かう積極的姿勢が何より肝要である。

そして、(加害者はもとより)

理不尽な宿命そのものに対する怒り&憎しみ

を超越した、

「菩薩心」にたとえ遠回りでも到達することが、

結果的に、

自分自身を救済する唯一の最善の手段であることに

気付くべきである。

逆に言えば、短い人間の人生において、

自己と根本から対峙し、魂そのものを進化させることは、

たとえ理不尽な事象とはいえ、

限られた人間にしか与えられない貴重な体験とも

捉えられる。

もっとも重要なことは、決してあせらないこと。

たとえ遠回りでも、

結果的に、心の「寛解」or「完治」に

少しでも近づければ、自分自身を褒めてあげること。

心の「寛解」or「完治」に近づいた1つの基準として

たとえ漠然とはいえ、
「人間万事塞翁が馬」という鳥観的意識レベル
まで到達できたら、飛躍的な魂の成長とも言えるでしょう。

 

 

参考[病気の経過を表す言葉]

 

 

 

 

〔心の病で大切な「寛解」というキーワード〕
(2007年2月27日 All About)
「完治」ではない「寛解」とは?
症状がなくなっても、完治ではない。それが「寛解」
あなた自身、また大切な人が心の病になったとき、
知っておきたいキーワードがあります。
それは、「寛解」(かんかい)という言葉です。
寛解とは、
病気の症状がほとんどなくなったものの、
完全に治癒したわけではない状態。
再発しないように、様子をみていく状態のことをいいます。
多くの心の病は、
適切な治療によって「寛解」に向かいますが、
すぐに治癒、完治するとはかぎりません。
なぜなら、目立った症状がなくなっても、
いつ再発するか分からないからです。
 
 

うつ病は「心の風邪」ではない
「心の風邪」と捉えると、うつ病は正確に理解できない
たとえば、
「うつ病」は誰でもかかる可能性のある病気であるため、
「心の風邪」などと言われます。
しかし、これは
うつ病の特徴を正確に表した例えではないと思います。
風邪の場合、薬を飲んだり休養したりすれば、
割と早めに「完治」できます。
こじらせて肺炎などの重篤な病に発展しなければ、
長くとも1ヵ月もすれば元の体調に戻れますね。
しかし、先述したように
多くの心の病は、
回復しても「寛解」の状態であるため、
長期化しないように心身のケアをしていく必要があります。
そのため、
「心の風邪だから」などと軽く考えると、
心の病気を理解できなくなってしまいます。
「心の風邪」という例えは、
ストレスによって起こる軽いうつや、
自律神経の乱れによる体調不良なら妥当でしょう。
休養や気分転換、栄養摂取などを心がければ、
比較的早く元の状態に戻れるからです。
 
 
 
心の病を機に変えなければならないこと
「寛解」という言葉の意味を知ると、
がっかりする人も多いでしょう。
「完全には治らないのかな」
「半病人ってことかしら?」
などと思うかもしれません。
こう感じるのは、
「このままじゃいけない」
「今までの生活に早く戻さなきゃ」
という思いがあるからではないでしょうか。
しかし、寛解という状態を理解し、
心の病を再発・長期化させないようにするには、
その発想を転換させなければなりません。
なぜなら心の病の場合、
回復してきて寛解の状態になった頃が、
最も注意が必要だからです。
「元気になったから、早く復職しよう」
「今までの遅れを取り戻そう」と思って、
すぐに元のペースに戻すと、
突然病気が再発することが多いのです。
そして、一度再発するとさらに再発率は高くなり、
長期化しやすくなります。
 
 

心の病が教えてくれる大切なこと
心の病になったときには、
今までの生活のスタイルやペースへのこだわりを
捨てることも必要になるでしょう。
しかし、心の病になるのは、必ずしもマイナスとは限りません。
それまでの自分には見えなかった
「人生の奥深い意味」や「かけがいのないこと」に、
気付くチャンスかもしれないからです。
たとえば、心の病ではないのですが、
若年性アルツハイマー病患者の人生を描いた
『明日の記憶』はそれを示唆する名作です。
仕事一筋で順風満帆に人生を歩んできた人が、
病気をきっかけに何を発見したのか、
自分や家族はどう変わったのか。
心の病による心情の変化を理解するためにも、
参考になる映画です。

 

 

 

自分や家族が、
実際に大きな病気を経験しなければ
分からないことはたくさんあります。
極端な言い方ですが、
心の病とは「本当に大切なこと」への気づきを促す“
心からのメッセージ”なのかもしれません。