「あ、そうだ。ところで桐縞はどうして病院に来たんだよ?」
見たところ怪我は無いし、俺に軽口を叩くくらいだから体調も悪そうではない。
一旦、キョトンとした彼女は少し顔を赤らめながら、溜息を吐いた。
「はぁ、これだから男は」
「なるほど、お兄さんは鈍感なんですね」
在処ちゃんはいきなり、顎に片手をあてがい、ドヤ顔をし始めた。
「鈍感? 在処ちゃんそれって――」
聞こうとした矢先、在処ちゃんは自身の唇に人差し指を当てて、黙ってと言ってきた。
次に口を開いたのは彼女。
「兎童君が入院したって聞いたから……」
と、彼女はそこから俯き、モジモジとしてなかなか話そうとしない。
「縁さんファイト」
と小声で応援する在処ちゃん。
「えっと、その……だからね――一生癒えない傷を負わせて、病院から出れないようにしてやろうかと思って」
「まさかの展開!? しかもモジモジとしていた状態からいきなりの仏頂面!?」
在処ちゃんは驚くも、俺はこの桐縞縁という人種の対応にはもう慣れた。
笑顔で怖い事を言う彼女は、しかしわざわざ俺の病室に訪ねてくれるところあたりは、彼女の優しさを感じる。
そう思って笑ってしまった。
「えっ!? お兄さんもお兄さんで喜んでる! もしかして、お兄さんを病院送りにしたのは縁さんなんですか? 一体、大腿部にひびってどういうプレ――あたっ」
これ以上、頬を上気させ、意気揚々としている在処ちゃんを喋らせると面倒そうなので、おでこにチョップを加えて黙らせる。
「明日、多分退院でしょ? 旭川さんに着替えを持ってくよう頼まれたのよ。後、ついでのついでに新しい友達を紹介しにきたの」
病室に備えられたパイプ椅子の脇には紙袋が置いてあり、その中に俺の着替えが入っているのだろう。
「新しい友達?」
彼女の言った言葉に耳を疑った。
こんな面倒臭い性格の人間に友達なんているはずがない。
「結構失礼な事考えてるでしょ」
「な、何故わかった」
狼狽。心読んだな!?
「そのありきたりなジト目で分かるわよ。まぁ、とにかく呼ぶわ。木梨君」
見たところ怪我は無いし、俺に軽口を叩くくらいだから体調も悪そうではない。
一旦、キョトンとした彼女は少し顔を赤らめながら、溜息を吐いた。
「はぁ、これだから男は」
「なるほど、お兄さんは鈍感なんですね」
在処ちゃんはいきなり、顎に片手をあてがい、ドヤ顔をし始めた。
「鈍感? 在処ちゃんそれって――」
聞こうとした矢先、在処ちゃんは自身の唇に人差し指を当てて、黙ってと言ってきた。
次に口を開いたのは彼女。
「兎童君が入院したって聞いたから……」
と、彼女はそこから俯き、モジモジとしてなかなか話そうとしない。
「縁さんファイト」
と小声で応援する在処ちゃん。
「えっと、その……だからね――一生癒えない傷を負わせて、病院から出れないようにしてやろうかと思って」
「まさかの展開!? しかもモジモジとしていた状態からいきなりの仏頂面!?」
在処ちゃんは驚くも、俺はこの桐縞縁という人種の対応にはもう慣れた。
笑顔で怖い事を言う彼女は、しかしわざわざ俺の病室に訪ねてくれるところあたりは、彼女の優しさを感じる。
そう思って笑ってしまった。
「えっ!? お兄さんもお兄さんで喜んでる! もしかして、お兄さんを病院送りにしたのは縁さんなんですか? 一体、大腿部にひびってどういうプレ――あたっ」
これ以上、頬を上気させ、意気揚々としている在処ちゃんを喋らせると面倒そうなので、おでこにチョップを加えて黙らせる。
「明日、多分退院でしょ? 旭川さんに着替えを持ってくよう頼まれたのよ。後、ついでのついでに新しい友達を紹介しにきたの」
病室に備えられたパイプ椅子の脇には紙袋が置いてあり、その中に俺の着替えが入っているのだろう。
「新しい友達?」
彼女の言った言葉に耳を疑った。
こんな面倒臭い性格の人間に友達なんているはずがない。
「結構失礼な事考えてるでしょ」
「な、何故わかった」
狼狽。心読んだな!?
「そのありきたりなジト目で分かるわよ。まぁ、とにかく呼ぶわ。木梨君」