車の中にはいつも使うトイレ、ad缶、水、ペーパータオルを積んで片道1:40分!
今朝は少し食べられるようになり飲まず食わずからは脱却していました。
診察では、「疥癬や耳ダニなんかよりこつちの治療を優先しなきゃだめなんだよ!」と言われました。
明らかにただのきずじゃないだろ、扁平上皮癌を疑うな、といいつつすぐに顕微鏡で見てくれました。
話の内容としては、悪性腫瘍の可能性は高い、外科的にとるとしても耳を全摘しても再発の可能性はある、長年飼った家猫なら手術して多少延命もあるが、ノラ猫ならお金かけることはないでしょう、安楽死をすすめるね。
「安楽死」という選択を投げかけられ動揺。
もう一人の先生と、顕微鏡を見ながら「少し細胞の間隔がちがうか?」と気になる言葉が。
細胞とる準備するから待ってて、といわれ待合へ。
待合はすでに満員。入れ替わり次々と患犬や猫が。
となりのおばあさんに声をかけられ、ねこちゃん?どうしたの?とケージを覗きこなつを見ると、あらまあ、かわいそうに。
おばあさんは、うちもねこなの。25年も一緒に居たんだけどね、ねこって腎臓がわるくなんだってねえ、もう苦しむ姿を見てられなくて安楽死をしてもらいにきたのよ、と。
今日二度目の言葉、安楽死と聞き、そういう選択をする人もいるんだなと思いました。
おばあさんは、処置が終わるまで待合にいてスタッフの方が「終わりましたよ」とケージを持ってくると、中が見えないように毛布で覆われたそれを受け取りました。
先生が来て「苦しみが短くなったんだ、いい選択だったよ」と肩に手を置いて声をかけ、おばあさんは「ありがとうございました」とおじぎを返すと、私の方へ向き直りねこちゃん、お大事にね、と言葉を残し帰って行かれました。
その目は少し赤くなっていました。一瞬混んでいた待合がしんと静まり返ったようでした。
細胞診断の結果は、一週間後だよ。
薬はなにも出さないから。苦しみを長引かせないほうがいい。
こなつに残された時間が区切られたような気がしました。
こなつが、そう思っていても体が蝕まれてゆく。選択を迫られ現実を受け入れ難く足取り重くコインパーキングに向かう。
千円札しか使えないことに気づき近くのコンビニへ両替に行きながら涙がこぼれる。
ねこを思い安楽死を選んだおばあさん、きっと今頃泣いているに違いない、苦渋の選択とはいえ、後悔していないのだろうか、その猫は「運命」と受け入れたのだろうか。
飼い主次第で運命は決まる。
じやあ、私は、どうする??
生きたいと願うこなつの気持ちを優先しよう。
温熱光線治療を受けてガンの病巣部を減らす治療。これをやってみよう!まだ望みはあるはず。
こなつが生きたいと願うなら、いま頑張ってまたごはんを食べようとするこなつがいるなら、そのがんばりにかけたいと思う。
明日、第一回目の治療日です。
朝、9:30に予約を入れ麻酔をかけ、午後には引き取りに行きます。 もしかしたら耐えられないかもしれない、麻酔から眼を覚まさないかもしれない。
けど、やらないで後悔したくないのです。
やれることをやってみよう、こなつと一緒に。
いまそばでこなつが寝ています。まだ生きているんです。