- 内田先生がこの本を出されてから,読みたいと思っていてもなかなか行動に移せなかったのだが,本日購入して読破。
- あっという間に読めてしまった。
先生の文章は,分かりやすいし,共感する部分が多くあるので,飽きない。
昨年,こちらに講演しにこられた時に,テレビタックルで在日中国や韓国の人々が日本をどのように考えているか,今後どのようになっていくのだろうかという内容の放送の感想や, この著書にある麻生総理の発言(オバマと会った時に日本は経済大国第2位なのでアメリカと協力して~と言ったこと。)の感想は,私もこれらを耳にした時と全く同じ感想であったので,同じように考えている知識人の方がいることを知り嬉しくなった。
ここの書かれている辺境人は,私たち日本人そのものであり,決して否定されるような存在でなくむしろ堂々と言ってのけましょうということなのだ。
きょろきょろする日本人は,私(女王様)そのものであり,先生が書かれた気質を振り返ってみれば私って持っているよなぁーと,第3者的に自分を見るきっかけにもなった。普段から,私はモノや人に影響を受けやすい人なので,先生の著書もブログも,フィルターを通してみるように心掛けないといけないことも自覚できた。
- 本の終盤に,先生がこのように言っている。
日本人の日本人性の根本をなしているのは日本語という言語そのものだと私が思っているからです。
これは,言語教師をしている私に身を持って感じさせてくれる,以前から私が思っている言葉だ。
この日本語を壊し崩すことは,日本人の根本を壊し崩すことなのだと私は思うし,きっと先生もそのようにお考えだと思う。
それから,先生が,
日本語がマンガ脳を育んだ。
- と言われることの解釈も興味深い。
3学期からこの本も,女王様文庫に入る予定だ。
いつものことながら,少し賢くなったような気がする一冊だ。
- 日本辺境論 (新潮新書)/内田 樹
- ¥777
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昨年の県の高英連のアンケートに,今後お呼びしたい外部講師の方として,私は先生の名前を書かせていただいた。
ブログを拝見すると,先生は今年は講演,マスコミ等の仕事をしないと言っておられるので,実現するかは分からないが,実現するならお願いしたい。
英語だから英語の専門以外の著名な方々の話を聞くことが大事だと私は思う。