今朝起きたら,
卒業式には出れそうな体調だったので,
出席する旨を「春マッチョ」に伝え,
早速,あのドッキリの作戦を実行に移すこととなった。
そう,「女王様緊急入院,卒業式出席できない大作戦!」
朝,着物と袴の着付け&髪のセットのため,
女王様が不在だったので,
春マッチョに「担任は入院して卒業式には出れない。」と伝えてもらった。
クラス全体がシーンと静まり返り,皆,残念がり心配してくれていたようだ。
そこへ,
女王様が何食わぬ顔で教室入りすると,
「なんだ,嘘だったのか。」とあちらこちらで聞こえるは,嬉しいわ。
何でしょ,この気持ち。
やっぱり,みんな女王様が必要で頼りにしてるのだなと感じ,嬉しいやらなんでしょ,この気持ち。
皆ホッと安堵の表情。何でしょ,この喜び!
僕達の大事な晴れ舞台に,僕達のために一生懸命だった私が,不在にするわけがない。
「僕達=女王様」っと言い切っても良いくらいなのだから・・・,そうでしょ,君達。
私が君達の呼名しなくて,誰がする。いくら春マッチョでも「イヤッ!」
この子達の背が伸びるのだって,影で大変な思いで頑張っていたのを見ていたのだって,口げんかしたのだって,仲直りしたのだって,叱り付けたのだって,語り合ったのだって,お互いを知り合ったのだって(教師と生徒としてよ,当たり前),
この「女王様」以外ほかにどこにいるの。
ねぇ,やっぱり僕達分かってた。
20年なんか待たなくても,分かってた。
イエーイ!イエーイ!先輩,こいつら分かってました。
すげー,おしゃれしていった甲斐がありました。世界の皆さん本当にありがとうございました。
クラスの一番のやんちゃ坊から,「先生にご迷惑をおかけしました。すみません。」と言われ,
「来年,弟がこちらを受験するので,入学した際にはよろしくお願いします。」っと言われ,(これはマジちょっと考えた。)
皆,この女王様のクラスで良かった。楽しかった。っと言ってくれた。
この年齢になると,母親も息子に腕組みしてもらえないのが普通だが,
女王様は,皆,一人ひとりと腕組みして,2ショット。
さぞかし,お母様方は嫉妬していられたことと思います。
地元の雑誌の取材を2社受け(化粧直し出来なかったのが少し後悔),
大成功の思い出に残る式でした。
クラスの記念品として,
写真入のマグカップをプレゼント。
それには,女王様が僕達が一年生の頃からクラス掲示していた「藍は青より出でて藍より青し」の文字が入っている。
メッセージボードも渡した。(苦労した。)
真心は通じる。まじで・・・。苦労は絶対報われる。ハイッ!
このことが分かっただけで十分だ。
式の間も,
前の座席の奴が,「先生,泣かないでね!」っと
言うものだから,
「泣かないわよ!泣いてないわよ!」っと言いながら,
皆を笑いに誘い,
涙を堪えていたら,本当に涙が出なかった。
自分でも不思議だったのだが,式の間も,クラスの中でも涙は出なかったのだ。(泣いた方が保護者受けしたと思うのだが。)
君達卒業させて,せいせいしてると強がって見せたよ。
君たちの事で,周りの先生から苦情を言われることもなくなって,せいせいしてると強がって見せた。
でもね,
職員室に帰った後,
この重大な責務を果たせたということで涙が出てきた。
君達の成長の一部を近くで見守ることが出来て,感謝の涙。
「ありがとう」
ありがとうという時,聞くとき,
人は心の鎧を脱ぎ捨てる。
深いところで人と人が結びあえる。
私の友人が,言った言葉を思い出した。
本当にはね,明日から君達が学校に全く来なくなってしまうと考えると,
寂しいんだよね。
かえって,女王様に頑張れと励ましの言葉をかけてくれて,ありがとう。
また,頑張れそうな気がする。
そんな気がする。