転がるお前に『苔』は生えない

Hurricane #1

「Hurricane #1」 1997

Just Another Illusion
Faces In A Dream
Step Into My World
Mother Superior
Let Go Of The Dream
Chain Reaction
Lucky Man
Strange Meeting
Monday Afternoon
Stand In Line


97年に発表された彼らのファーストアルバム。

この時期はちょうど90年代ロックを作り出したバンドの残り火が再点火されはじめた時だった。

例えば、Stone Rosesのギタリスト、ジョン・スクワイアひきいるSeahorsesや

同じくStone Rosesのボーカル、イアン・ブラウンのソロ。

そしてライドのギタリスト、アンディ・ベル(現オアシスのベーシスト)率いるこのhurricane #1。

そのなかでもこのhurricane #1は四人全員が相当の実力者で穴がない。

そして非常に"泣ける"音楽を作っている。

アルバム1の"Just another illusion"のイントロ、率直にかっこいいと思ってしまった。


アンディ・ベルを語る上では絶対に外す事のできないバンド、ライド。

この辺から話し始めたらきりが無いので、ここでは割愛ね。


アンディ・ベルの曲作りの実力・センス、脱帽です。

今になって、語ろうと思っても、アルバム2枚しか残さず短命で空中分解したこのバンド、

その程度のバンド感が否めないだろうし、

なかなか彼らの良さを伝えるのは難儀なのですが、

この作品、いい曲が詰まっているんですよ、本当に。


メンバー紹介ですが、まずはリーダーでメロディーメーカーのアンディ・ベル。

野性味あるボーカルを聴かせる、元・ボクサーという移植の経歴を持つアレックス・ロウ、

下っ腹に響くベースを奏でるウィル・パリー。

かっこいいリズムを作り出す、このバンドの隠れた天才ドラマー、ギャレス・ファーマー。

この四人組みはほぼ理想的な組み合わせだと思えるほど完成された音楽を演奏している。

このアルバムでは最初の4曲と5曲目のギャップが大変興味深い。

つまり踊れて歌える曲から、がらっと合唱型のミディアムロックな曲へと移行するのである。

この辺がやっぱり彼らの大きな特徴だろうと思う。


元ボクサーであるアレックス・ロウ(vo)の喧嘩腰でシリアスなキャラの方が立っていた感のあるこのバンド。


UKロック界の重鎮アンディ・ベル(g/ex.ライド)を擁しながらも、

全然、アンディ一色のワンマン・バンド感を全く感じさせることが無い。

これって、物凄く大切で、めぐり合わせ等様々な要因が重なり合わないと起こらない奇跡ですね。


97年に<クリエイション>レーベルのアラン・マッギー協力のもとベルを中心に結成、

同年1stアルバム『ハリケーン#1』をリリース。

オアシス・フォロワー的なロック・ダイナミズム全開の曲を、

疾走感あふれる直球ギター・サウンドと

ノーガード戦法さながらのアグレッシヴなヴォーカルで繰り広げ、人気を博す。

その、豪快な音世界でありながら切ないメロディも同時に内包するスタイルは、

綿々と受け継がれるUKロックの醍醐味といえよう。



そんな話