1.Atom Heart Mother
a) Father's Shout b) Breast Milky c) Mother Fore d) Funky Dung
e) Mind Your Throats f) Remergence
2.If
3.Summer '68
4.Fat Old Sun
5.Alan's Psychederic Breakfast
a) Rise And Shine b) Sunny Side Up c) Rise And Shine
1970年リリース作品。ピンク・フロイドの名を
プログレッシヴ・ロック・グループの頂点に押し上げた
初の全英チャート1位を獲得した名盤中の名盤!
「アランのサイケデリック・ブレックファスト」「原子心母」の2大組曲より構成された大作で、
邦題の「原子心母」といい、ヒプノシスが担当したアルバムジャケットの牛といい圧倒的なインパクト。
それまで、動物の鳴き声など、様々な「音」をコラージュしてきたピンク・フロイドが、
今回はオーケストラを融合し、24分の大作「原子心母」を作り上げた
ピンク・フロイドは、バンドとしての最盛期に立っていて、ほとんど電子楽器に頼らず、
ギター・ベース・キーボード・ドラムの4ピースの音を、アンプ上の操作だけで、
いかに壮大なサウンドに作り上げていたかに定評があった。
ピンク・フロイドは最も高度な音響テクニックを備えたライブ・バンドだったゆえ、
スタジオ・レコーディングでしかできない「原子心母」は、彼らにとっては最も異色な作品であり、
大きな挑戦であったろう。その精神が後の「狂気」に結実するのである。
必ずといってA面だけが話題になるが、
本当の目玉はB面ラストの「アランのサイケデリック・ブレックファスト」である。
楽器を使わない音楽<ミュージック・コンクレート>の可能性を模索していたピンク・フロイドが、
ある一人の男の朝食の風景を効果音で表現し、断片的な演奏を加えて、1
3分3部構成のサイケデリックな音楽詩を完成させた。
そこに漂うムードは、じっと目をつむって聴いていると、感動で涙さえ誘う。
蛇口から水滴がしたたる音や、油っこいベーコンを焼く音、
右に左にステレオスピーカを行き交う足音のユニークさ。素晴らしいのはメンバーたちの演奏。
みんな非常にいい音を出している。第1部では右からピアノ、中央からドラム、左からエレキ・ギター、
中央からオルガンと楽器が後から後から増えていく。どの楽器も透き通ったいい音を出しており、
効果音と違和感なく共存している。第二部は左右から2本のアコースティック・ギター、
中央からスティール・ギター。三本のギターだけの三重奏がこの上なく美しい。
音楽の前で、朝食をブタのようにむさぼり食う男の孤独感もたまらない。
第3部は静かだがロックらしい分厚いサウンド。中央のドラムの繊細な音。
ベースの感動的なうねり。右と左と中央からの3台のピアノ、中央からオルガン、
そしてギルモアの泣きのリードギターが入り交じって、壮大なる音世界を構築している。
メロディといい、一音一音の音の響きそのものが鳥肌もの。
楽器の音の美しさを改めて認識させられる名曲で、ピンク・フロイドの数ある作品の中でも最も革新的で、
最も感動的な作品のひとつである。ピンク・フロイドはこの1曲だけでも「怪物」そのものだった
表題曲「原子心母」は23分を超える大作で、ストリングスやブラスバンド、
コーラス隊などを大胆に使った作品。
23分もあるので、ロックというよりクラッシック音楽を聴いているみたいです。
プログレッシヴ・ロックの代表的作品としても知られる。
逆にプログレにさほど興味ない人は、”聴ける”のか?という問いには
ロック・ファンであるなら、いやテクノに興味ある若いリスナーにも十分通用するサウンドだと答えたい。
意味ありげで象徴的なタイトル、音的にも小難しくなく非常に感覚的だ
(リバプール80’sシーン出身のビル・ドラモンドが率いたKLFの
’90年辺りに出たアンビエント名作はジャケも含めて本作へのオマージュに思えた)
オーセンティックなロック・ファンならロジャー・ウォータースの弾き語りなどに見られる
リリカルな味にはグッとくるはず。アナログ時代のA面全てを使って表現された組曲は25分あるが、
それさえ少しも冗長な感じがしないので是非お試しを…。


