4月5日、昼間ベッドでごろごろしていると、玄関のチャイムが鳴る。
ここで少しばかり言い訳しておくが、このところ夜更かしが過ぎて
ほとんど毎日外が明るくなり始めてから寝ている。
だから、昼間ごろごろになってしまうのだ。
あわてて応対に出る。
来ていたのはガス会社の人達だった。
今日、我が家のガスが復旧するらしい。
後で聞いた話では、この頃テレビで毎日ガスが復旧する地域を発表
していたらしい。
しかしこの頃の自分は、毎日画面に映し出されるワイドショー的な震災
の報道に嫌気がさして、テレビを見なくなっていた。
そのため、今日自分の家のガスが復旧するという事を知らなかったのだ。
ほんの数分の作業でガスの復旧完了。
今日からはガスが使える。
これでライフラインは全てそろった。
しかしガスを使わない生活が長かったためか、妙な感じだ。
まだ、余震がかなり頻繁に起きていたため、ガスを使うのが少々怖い
気もする。
特に、揚げものをするのは恐怖倍増だ。
『かなり久しぶりに、揚げもの食べたいな。』
3月11日の地震以来、一度も揚げものを口にしていない。
ガスが復旧した事だし、近々近所のお弁当屋さんにでもいってくるか・・・。
『自分でつくれよ』 と頭の片隅で声がした。