【ヤバいです】


思ってた以上に文字数制限食らってます…ぐぬぬ




✄------------ キリトリセン -----------✄



《第4話》今回の主役はアイリス。これで主要キャラの紹介は一通り終わりかな。


…やっとOP映像の登場。タイトルコールも素晴らしい。んで「Sincerely」めちゃくちゃいい曲じゃないですか! 歌詞にしっかり「アイシテル」って入ってるし。


「わたしはあなたに会いたくなる」

のフレーズがとにかく切ない。


毎度ヴァイオレットの杓子定規な会話のせいで発生するすれ違いが何気に好きですw

…実際に相手する方は大変か。

でも往路中のやり取りで一瞬「私、また何かしてしまったの?」的な表情に成長の跡が。


そしてヴァイオレット•エヴァーガーデンといえばこれ。


「お客様がお望みでしたらどこでも駆けつけます。自動手記人形サービス、ヴァイオレット•エヴァーガーデンです。」


この凛とした挨拶だけでどれだけの人を魅了したんだろう。所作も声も全てが美しい。

原作小説だと彼女が『傾国』クラスの美しさの持ち主である事が幾度となく記されていて、出会う人出会う人に強烈なインパクトを残していきますが…。



ここで大好きなシーンが。

アイリスの故郷の夜景に触れ、


「根拠は判然としませんが、この景色は“たいしたもてなし”という言葉にふさわしい気がします。」


『美しい』ものを見て素直に『美しい』と少しずつ感じ取れるようになって来てるんですよね。自覚にはまだ遠いけど。


その後、自分の勝手な行動でアイリスが泣いてしまった。

さらに原因を火の玉ストレートで示していく辺りは無垢で残酷すぎる。アイリスの感情の揺れに触れる事で『人の気持ちは繊細で複雑』『愛してるは、とても勇気の要る言葉』だと知る。


何というか、ヴァイオレットは感情が欠如しているからこそ、紡ぐ言葉に余計な装飾はせず(出来ない)常に純粋で無垢なまま、しかも論理的に相手に伝えてしまう。

でも時として物事の本質を突いたりもするんだよね。だからそれに気付いたアイリスはヴァイオレットの行為を許せたのかな。


「手紙だと伝えられるのです。素直に言えない心の内も、伝えられるのです。」


これ、ヴァイオレットにとって魔法の言葉だね。

説得力に満ちあふれていて、相手をその気にさせられる。この言葉でたくさんの依頼人の心を掴んでしまう。

アタシも久しぶりに手紙書こうかと思ったもん。


でも最後に自身の書いた手紙の評価を確認しちゃうのがね、たまらなくもうね、いじらしいにも程がある。

自分は気付いて無いんだろうけどそれが『不安』って事なんだよね。



アイリスの名前の由来となった辺り一面のアイリスの花。

何でも本作は登場人物の名前が全て花由来。

どうやらそれに伴う花言葉も裏設定にあるとかないとか。

原作者の中では全てに意味があるそうですが、それはきっと想像にお任せします、って事なんでしょうね。

※花言葉周りに関してはとても優秀な考察班の方々がいらっしゃいますので、検索されてみると良いかも。

『ヴァイオレットエヴァーガーデン 花言葉』で検索検索ぅ。



ラストの回想でギルベルトの名言が出てきました。

大佐には「お前」呼ばわりされる、まだ名も無き少女に彼が願いを込めて。

道端に凛と咲く、花の女神の名を持つ紫の花。


「ヴァイオレット」


「ヴァイオレットだ。君は成長すればきっとその名前にふさわしい女性になる。

君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ。」


ギルベルトが彼女をどれだけ大切に想っていたかが痛いほど伝わります。しかもこれをサブタイトルにしちゃうのかぁ。


って…どんどん感想が長くなってるw

これ、後はもっと長くなるぞ。




《Extra》後追い組なので、4話と5話の間にしっかり挟んで観られました。リアタイ組の話によると、5話でヴァイオレットが一気に成長していたらしくその間を埋めるエピソードだとか。

………て、しっかり劇場版に組み込んでるやんか!w



依頼人のイルマ•フェリーチェは人気のオペラ歌手。

これ、劇場版のおかわりをした時にやっと気付いたんですよ。劇中で聞き覚えのあるキャラクターが出てきて………ってええっ、この人がアレだったの?って。そりゃあ、ヴァイオレットとアイコンタクトを交わすわな。


ええっ、イルマの中の人がオペラを歌ってんだけど!と思ったら………はい、TRUEさんの歌唱でした。勘違いです。

しつこいようですが、唐沢美帆さんはグラドル時代のイメージが強いです。でもTRUE名義で本作のいくつかの主題歌を歌われている映像などを観ると、ホントに申し訳無い気持ちでいっぱいになりました。

めちゃくちゃ歌が上手いだけじゃなくて曲への想いをしかと感じられる歌唱。しかもこの時代にあえて専業アニソン歌手を選ばれた辺り、大変肝の据わった方なんだなと。



………よく逸れますね。(誰のせいだ)


ところで劇伴の「The Voice in My Heart」って素敵な曲ですね。この音楽が流れると「今日の依頼はなんだろな〜」と心が躍ります。


しかし今回は自動手記人形に作詞の依頼?。

…ゲエッ!(難易度高すぎ)


『全ての女性が共感し、全ての男性の心を打つ恋文』


恋を知らない少女に恋愛の歌詞を書かせるとか…依頼人にとっては知ったこっちゃないんですがね。ヴァイオレットは様々な書籍をフル活用して言葉を紡ぎます。

そういう意味では理屈で『愛』も多少理解出来ているんでしょうが、なんせ自分に実感が無いもの。

ならば表面を取り繕うしか出来ないですよね。何度も何度も書き直してはNGを貰う。


流石の彼女も心が折れそうになった時に指揮者のアルドからこの依頼はローダンセ教官の推薦と知る。

教官は慧眼の持ち主だ。

ヴァイオレットちゃんの能力を見抜き、推してくれたようです。厳しいけどとても優秀な先生。



言葉の中から本心を掬い上げる為にイルマをストーキングするヴァイオレットちゃん。(おい)

少しずつ心を開くイルマ自身に話を聞き出すと、彼女にも帰らない人が居ることが…自身と同じ境遇です。

自分の事を題材にしないで、と言われてもやはり琴線に触れるのは人の本心なんでしょう、多分。


やっとイルマの心を捉えたのに、それでも完成しない歌。

悩む彼女の前にローランドさんの登場です。

彼はヴァイオレットちゃんが行き詰まってしまった時にそっと手を差し伸べてくれる優しいベテラン配達員。

優しさに満ち溢れた声も素敵。

アタシはローランドさんのようなじっちゃんになりたい。


「愛を知らないのに愛を言葉に出来るのでしょうか」


ローランドさんは彼女をかつて軍が管轄していた郵便局の倉庫へ導く。そこには戦争で行く先や送り主を失ってしまった多くの手紙が…。

届けられる事のない、無数のそして様々な形の「愛してる」。

どうやらここに答えがあったようです。


憑き物が落ちたように紡がれる言葉、そして生まれた歌。


上記条件を満たす歌を視聴者にも聴かせる訳ですから生半可なモノだと興ざめしちゃうよ、と食って掛かったのですが………。

 



………嗚呼、とてもいい歌詞じゃないか。

とまた目から汗を流すのでした。


製作者の思うツボにハマって悔し…じゃなかった、とてもいい涙を流せましたとさ。




《第5話》ここから神回連発ですね。

1話で半ば無理やり押し付けられた子犬のぬいぐるみが、やっと放置されていた床から机の上に居場所を与えられました。

こういう心境の描写、大好きです。


公開恋文のお話。時代背景的に言えば王家における女性の地位は低く、政治的に利用されています。

ただ、この話に限って言えばシャルロッテ王女は自ら望んで結婚へ動いていたのが救いですが。

『愛』について問われたヴァイオレットがAlexaのような回答を返すのがとても好きです。

さらに表情を豊かにしろと言われて物理的にほっぺを引っ張って笑顔を作ろうとするヴァイオレットちゃんが可愛くてたまりません。冗談じゃなくて本気でやってる辺りがまあアレですが…。



原作小説と比べるとまだ原作のヴァイオレットの方が感情こそ欠如しているものの『人間味』を感じる事が多かったです。

エヴァーガーデン家に世話になり、同僚達とも少し砕けて会話してたり…。

アニメ版のヴァイオレットはより『人形』的で、上記のようにどこか機械的でもあったり。良い悪いじゃなくてそれぞれの作風に合わせて上手く描かれているなあと。



公開恋文のやり取りは上手くいってるはずなのにシャルロッテ姫の心配は増すばかり。

恋文の作成をしていく内にヴァイオレットちゃんが信頼に値すると感じたのだろう。

「私はあの方の本当の気持ちが知りたいの」と本音を漏らします。


言葉とは裏腹に隠された”本当の気持ち”が知りたいと涙を流す姿に、ヴァイオレットちゃんはこれからする行動は自動手記人形としてではなく自身の身勝手な行為であると断りを入れた上で、


「あなたの涙を、止めて差し上げたい」

とシャルロッテ姫の為に一策を講じます。


…まさか公開恋文を生の文章でやり取りさせるとはね。

かつてパプティマス・シロッコはこう言いました。


「生の感情丸出しで戦うなど。これでは、人に品性を求めるなど絶望的だ。」(唐突のΖガンダム)

互いの本音を引き出す作戦かな。シロッコもビックリだよ。


この婚姻の成就を願うシャルロッテ姫はガンガン攻めます。

相手が様子見でも全力で生の自分をぶつけます。そして…

『今宵、月下の庭園で待つ』

遂にダミアン王子、実力行使に出ました。

シャルロッテ姫の想いが届きました。ま、結局相思相愛だったんですけどね。



この5話は何と言っても客演のアルベルタ役、小山茉美さんの演技の素晴らしさ。

本当に色んな役を演じて来られましたが、個人的に好きなのは「戦国魔神ゴーショーグン」のレミー島田役。

あの当時のいわゆる『オサレ感』満載の喋り方が本当にイカしてた。めっちゃカッコ良かったなあ。



…はっ(正気に戻る)


宮廷女官ではありますが、実質的に乳母のような役割を果たしてきたアルベルタのシャルロッテへの愛情の示し方。

結婚式前の2人の会話はもう涙が止まりませんでした。

「幸せにおなりなさい、シャルロッテ姫」

ほんの一瞬だけ、アルベルタが『母』の顔を見せるのは反則です。


BGMに「みちしるべ」が…うんうん、いいなぁ〜ってアレ? いつの間にかこの曲に惹き込まれていたようです。恐るべしだな。


ラストにヴァイオレットがドロッセル、フリューゲルそれぞれの国の象徴である2本の花を持っている演出がさりげなく素敵。

ってカトレアさん、何に気付いて微笑んだの?

………ヴァ、ヴァイオレットちゃんが笑みを浮かべて…いる…だと…?

5話、本当にいいお話だったなあ………ん? ナニコレ、最後の最後で何か不穏な空気になったぞ………おい。




《第6話》個人的に大好きな話です。

大佐の一言がずっと引っ掛かっていても、笑ってるように見せかけるほっぺプニ〜はやっぱり尊い。

女性に対する不信感の塊みたいなリオンがヴァイオレットに一目惚れしちゃうのが人間の不思議なとこ。

毎度のように後から知るのですがこのリオン君、若いのに非常に優秀な学者の卵なんですね。孤児だけどその才能を見込まれて若いのにシャヘルの職員として採用されていると。

恐ろしく速い速度で文字を刻むヴァイオレットちゃんとの静かなバトルが好きです。



ひょんな事から彼女の境遇を知り、驚くリオン。

常に怒っているような顔という彼と、他人から無表情だと言われる彼女。

「少し、似ていますね。」と目を細めて無意識にリオンの魂をぶっこ抜くヴァイオレットちゃん、マジ鬼畜です。



おかげでバケットを握り潰す勢いでアリー彗星を一緒に見ようとデートに誘えた訳ですが。なお、ヴァイオレットちゃんは引き千切られ放置されたバケットの処理に戸惑ったようですw


アリー彗星を待ちながらの深夜の2人のやり取り。

この会話がたまらなく甘酸っぱい。甘酢あんかけとか目じゃないぐらいに甘酸っぱいです。


リオンに『寂しい』という気持ちの正体を教えて貰うし、その後の問いかけでリオンは失恋するし、さらにいきなりこの物語の核心に触れた……と思ったら彗星の最接近で誤魔化されました。

情報過多だw


…でももし、この会話が途切れ無かったら…この後の彼女の生き方そのものが変わっていたのかも。ま、ifの話ですけどね。


ヴァイオレットに出会った事で自らの未来を変える決心をしたリオン。その決心を聞き、確かに微笑む彼女。



なんで、この話が好きかって?

常に死と隣り合わせの戦場を駆け巡って来た彼女が唯一、同世代の男の子と普通に生きてきたら体験したであろう青春の一時を過ごせたから。彼女にとって貴重な時間だったんじゃないかな。


いつか、この世界のどこかの星空の下で再会出来たら素敵だね。


(と思ってたら原作では本当に再会しちゃうし。しかも星の事について勉強しますと言って別れて、ちゃんと勉強してましたって再会しちゃうの。これを『尊い』と言わずして何を『尊い』と言うのか。原作小説の中でも一二を争う大好きなエピソードです)



【けずっちゃうおじさんだよ】

さあ、文字の多い子はけずっちゃいましょうね〜。

けずっちゃいましょうね〜。


[2/17更新 リンクがちゃんと貼れてなかったので修正しました]