左から水田アナ、石田チーフディレクター、わたくし
FMちゅーピーにて
先週日曜日、台風24号がやってきて、
予定していた学習・発達支援員養成講座1回目が延期になり
一昨日、ようやく養成講座1回目を開くことができ、
昨日はラジオでしゃべっていて、
今日は10月14日(日)開催の学習・発達支援員養成講座
2回目の準備を猛スピードでしています。
う~ん、何ともスケジュールが詰まり過ぎなわたくしです。
50歳過ぎると、30代の頃のようには身体がついてこないため、
立て続けはもうダメです。すぐにダウンしてしまいます。
ごめんなさい。
今週日曜日の2回目の学習・発達支援員養成講座が終わったら
3回目(11月11日)まで約1か月空いているので
少し休息をとろうと思います。
それで、NPO日本インクルーシブ教育研究所の事務局は
少ない人数で運営していますから、
各スタッフの仕事量(表には見えない事務仕事)がかなりあります。
そこで、今、スタッフを募集していますので
真剣に仕事(内勤)をしてくださる方がいらしたら
ご応募お願いします↓
さて、前置きが長くなりましたが、、、
昨日ラジオで話した「コミュニケーション支援」についての
内容を簡単に紹介します。
コミュニケーションというのは、
自分が思っていることを相手に伝わるように話さないといけないので
実に難しいのです。
また、相手が話したことを相手が思っているとおりに
こちらが正しく理解するのも実に難し~いということです。
そうすると、自分が話したことを相手が十分理解していないのに、
「伝わらない!」と怒ってもしかたないのですが、、、
結構「あの人、話がぜんぜん分からん人」等と言って、
怒っている人もいますね。
人によっては、他人の話を聞きながら
自分が勘違いしているな!と気づいて
「あ~ごめんなさい。私が勘違いしていました」と相手に伝えて
うまくコミュニケーションをとることができる人もいます。
そして、自分が言ったことを相手が快く受け入れてくれたりすると
コミュニケーションは実に楽しくなりますね。
ただ、コミュニケーションをとることが極端に難しくて
会話がすることが苦痛となっている人達もいるのです。
それが発達障害のある人達で、
特に自閉スペクトラム症の人達は
このコミュニケーションに苦しんでいます。
こんなことをおっしゃっていた自閉症の方もいましたよ。
「自分からはとにかく話しかけないようにして
話しかけられたら、すぐに会話が終わるように努力しています。」
「電車が好きなので、電車の話になると話が止まらなくなります。
というか、どこで話を止めたらいいか分からないです。」
「とにかく無口な人で通しています・笑」等、、、
必要最低限のことしか話さないようにして、
社会適応するよう努力している方が多いように思います。
一方では、自分のコミュニケーションの仕方に気づきにくい方もいて
数分程度しか会ったことがない人に対しても、
近づいていって自分が話したいことだけを延々としゃべり続ける方もいます。
更には、知らない人であっても、
とにかく自分の趣味について話続ける人もいます。
つまり話始めると、どこで話を終えたらいいのかが分からないので、
延々と話してしまう傾向があるということです。
一見、積極的に見えたり、人懐っこいように見えたりもしますが、
相手の話は聞いていないことが多いのと、
コミュニケーションの仕方が一般的ではないため
トラブルが多くなります。
こういったトラブルを何度も経験して
とにかく黙っておくよう努力している人もいるわけです。
そのため、自閉スペクトラム症の診断の中に、
コミュニケーション障害が位置づけられているのですね。
そこで、どのようにコミュニケーション支援をするかという話ですが、
小さい頃からサポートしたとしても
ずっと、コミュニケーションの苦手さは残る場合が多いようです。
そのため、生涯にわたって取り組んでいかないといけない課題が
コミュニケーション支援なのだろうと思います。
また、コミュニケーションがうまくいかないことから
不登校や引きこもりになっている人達も多いので、
コミュニケーションの基本的なスキルを学んでおくことは必要でしょう。
人と関わったり、話をしたりするのは楽しいことだと子ども達が感じられるよう
サポートしていくのが私達大人の役割かな?と思っています。
コミュニケーションのスキルを身につけるだけで、
子ども達は怒られることが減りますから、
自己肯定感も上がっていきますよね。
だから、小さい頃から、コミュニケーション方法を
丁寧に教えて育てることが大切なのです。
それを考えると、平均的な発達をしている人達は
自閉症の人達よりも楽にコミュニケーションしながら
生きているということになりますね。
自閉症の人達が努力して平均的な発達をしている人達の
コミュニケーション方法を覚えていかなければならないというのは
大変なことなのだということを
多くの方々に知っておいてもらいたいと思っています。
それで、「話し言葉」って本当に難しいのですよ。
一般的には、敬語とか丁寧語とか、ため口などを
相手や状況によって使い分けています。
平均的な発達をしている人達はコミュニケーションをする時、
相手との距離感やピッチ、トーン、アイコンタクト、相づち、
身振り、手振り等、様々な非言語コミュニケーションを使っています。
このコミュニケーションの仕方が自閉スペクトラム症の人達には
とにかく分かりにくいということなんです。
そして、自然には獲得していくのが難しいということ。
だから、比喩とか皮肉とか、社交辞令など分からなくて困っている人が多いのです。
つまり、互いに分かりやすいコミュニケーションをするなら、
互いに、具体的にストレートに話すしかないということ。
支援をするなら、状況に応じて基本のコミュニケーションの型を
まずは教えておいてあげると良いでしょう。
例えば「〇〇君、またお願いします」と上司が言った場合は
「君には今回の仕事はお願いしないけど、
また今度いつか分からないけれどお願いするかもしれないし、
お願いしないかもしれない」という意味なので、
「いつですか?」とは聞かず「はい、分かりました」と言う等、
会話の基本形を教えておいてあげるといいかもしれません。
もうひとつ、コミュニケーションというのは
一方通行ではなくて、双方向なので、
この双方向と言うのが自閉症の人達にとって本当に難しいのです。
だから、とにかく基本形を知っておくということが大切だろうと思います。
相手が言っている意味が分からない時は
「もう一回言ってもらえますか?うまく聞き取れませんでした」
ととりあえず言うとか、教えておいてあげると、とても助かるでしょう。
社会人になる前までに、コミュニケーションの
数々の基本形を練習しておくというのがいいように思います。
と同時に、社会全体でこういった人達が
10人に1人はいるのだということを
みんなで理解していくことも必要です。
とまあ、昨日はこんな話をラジオでしていました。
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第4期 学習・発達支援員養成講座 3回目
「ライフステージによる対応」は2018年11月11日(日)に開催します↓