子ども達が休憩していない | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

こんにちは。

広島で「互いの違いを学びあおう」というインクルーシブ教育と

発達障害への正しい認識普及活動をしている

日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。

 

さて、私は明日から夏の休暇をとる予定なのですが

休暇前の1週間というのは毎回多忙極まりない状態になります。

多忙=心がたくさん亡くなるので、身体によくありません(泣)

 

中途半端に仕事を終わらせておくと

休暇中にずっとスマホで仕事をしなければならなくなってしまい、

結局、十分休むことができず、休暇ではなくなってしまうため、

休暇前は(仕事をやり終えておきたいと)必死で働くわけです・笑

 

それで休暇前の私はたいて夕食を作る時間がなくなってしまうのですが

昨夜も、もれなくそうなってしまい、夫と息子と三人で近所のお蕎麦屋さんに行きました。

その時の私達の会話を紹介します。

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私:あ~休暇前は全然休憩する時間がなくなる~。

 

息子:大人だけじゃないよ。

    日本の子どもって勉強やクラブ活動ばかりしていて全然、休憩してないよね。

    休憩したとしても5分とか10分とか…

    そんなんじゃ~、ストレスたまって長続きしなくなるよ。

    やっぱり、休憩はたっぷりとって、しっかり考えたり、

    自分を見つめたりする時間がないといけないと思うよ。

 

私:良いこと言うね~。さすがですね~。明後日からママも休憩だ~。

 

息子:日本人はね~、根性で努力することばかり教えられて育つから休憩できなくなっているんだよ。

    その点、僕はたっぷり休憩をとりながら生きているからいいね~笑

 

夫:休憩しすぎだよ。どんだけ休憩して生きとるんよ。

 

息子:人生は長いですから・笑

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昨日の会話から、うちの息子、人の行動をよく観察して生きているな~と思った次第です。

現在、息子は中学2年生ですが、ほどほどに生きています・笑

 

一方、一般的な中学生は学校の勉強も頑張って、クラブ活動も頑張って、

土日も部活を頑張って、休みなく生きていることが多いです。

 

それが良いとか悪いとかではなく個々に合った生活が必要なのですが、

どうも誰もがそうせざるを得ない空気が流れている環境に

問題があるように私は思っています。

 

名古屋大学の内田良先生のご著書「ブラック部活動」を読んでもらえると分かるのですが

「子どもの成長のため」という免罪符に、大きな矛盾や教員の負担が

覆い隠されていることが分かります。

 

教育課程外の活動である部活動は本来教員の業務ではありません。

しかし、「教員が部活顧問をするのは当たり前」と見なされ、強制的に割り振る学校が大半です。

早朝から夜まで土日も休まず活動する部活はとても多いです。

 

日本中の学校で行われている部活動のほとんどが、

教師がボランティアで行う「サービス残業」であることも私達は知っておかなければなりません。

 

また、自主的な活動であるはずの部活動への「全員加入」を強制する

自治体や学校も決して少なくないのです。

 

子どもと教師の両方が加入を強制され、そのことに疑問を抱かず保護者も「当然のもの」として

教師に顧問として長時間の部活を求めています。

 

そのような部活動のモデルで成長していく子ども達は、

このような部活動のあり方を当たり前と思い、また同じことを繰り返していくのです。

【ブラック部活動内容紹介・抜粋】

 

これだけ教師の精神疾患が増えてきている中、先生達をサポートする体制が整わない限り

結局のところ、子ども達を支えることができる人はいなくなってしまいます。

 

子ども達に適切なサポートをしていこうとした時、

そこにいる先生達を支えることができない環境では、

結局、子どもを支えること等できるはずもないということを

私達は真剣に考えていかなければなりません。

 

「子どものために」を免罪符に教師が犠牲になってはいけないのです。

 

教室にいる発達障害の子どものことが分かる

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この写真は高松先生が広島に来て学習・発達支援員養成講座の講師を

務めてくださった時の写真です。