LSA(学習・発達支援員)養成講座 第4回 報告 | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

発達障害への正しい理解とインクルーシブ教育の普及活動をしている
日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。

先週日曜日(1/10)に
LSA(学習・発達支援員)養成講座 第4回を開きました。
テーマは「合理的配慮」です。

合理的配慮というのは、
簡単に言うと、
医学的にも科学的にも分かっていることは
やっていきましょうよ!ということです。

今の学校現場では、根性論や精神論で
障害特性を何とかしようとする先生達が多いため、
支援員は医学的に科学的に根拠あるサポートを
していってもらえるよう講座を進めています。

まず、1コマ目の文部科学省調査官の田中裕一先生(VTR)には
インクルーシブな教育の在り方と今後の展望についてお話頂きました。
受講生のアンケートをいくつか紹介します。

・支援員としてどうあるべきか分かりやすかったです。
又、母として子どもとの関わり方にも参考になることが多く、
日頃の生活に活かしていこうと思いました。

・合理的配慮とはどういうことなのかを具体的に教えて頂けたと思います。
環境整備ができている程、個別の支援が少なくて良いこと、
個別の支援が必要と理解していない学校もあること等、
分かりやすく表やグラフでしめして下さり、しっかり勉強できました。

・何に気をつけるべきか?という事を多角的に理由も添えて講義してくださったので、
具体的に現場でどう取り組めばいいのかがよく理解できました。

・関西弁の田中先生のお話はとても楽しかったです。

・支援や指示のポイント、教室内での支援員の立ち位置についてよく分かりました。

・合理的配慮と基礎的環境整備の両方があると随分と子ども達が楽になり、
その子の良さを伸ばしていけるということがよく分かりました。

・支援員は「正しく情報収集をして、正しく広報活動をする」
このポイントをきちんと踏まえて行動していくことが必要であると学びました。

・合理的配慮と基礎的環境整備。法改正されるにしても、
まだまだ現状は程遠いものがあり、私達は支援員として認められる?
受け入れられる?のは、いつの日なのか?というのが正直な思いです。

・子どもをどのように褒めたらよいのか、先生とどのように連携していけばよいのか、
具体的に教えて頂いて、とても参考になりました。

・映像は文字が小さく読めないところがありましたが、
資料を拡大して配布してくださったので大丈夫でした。
適切な支援をするためには、子ども本人のことを知るだけでなく、
特別支援教育の制度や、担任の先生への対応なども
学ぶ必要があるということが分かりました。

・広島市の特別支援教育アシスタント研修では受けたことのない内容ばかりでした。
こういった研修を受けてきていればもっとより良い教室づくりができたと思います。

・自分が関わっている子どもが、将来、自立し、
社会の中で輝いて生きていってもらえるために、自分ができることが、
この講座で学んでいくうちに、一つ一つ明確になっています。
本当に有難いです。今後の講座も楽しみです。



続いて2コマ目は厚生労働省の発達障害対策専門官の日詰正文先生(VTR)でした。
お話頂いたのは「インクルーシブな教育における合理的配慮の実例」です。

アンケートから内容をお察し頂ければと思います。

・ADHDの子どもが「逃げ出す」「追いかけられて捕まえられる」この時に、
止まったら、すぐに褒められる体験を実際にしてみて本当に「うれしい!」ことを
自分で感じることができました。今日体験したことを学校現場でやってみたいと思います。

・福祉におけるサービスや支援もこれだけ沢山あるんだなというのと、
支援員としても知識として知ったおくことの大切さを知りました。

・本人の意思表明やヘルプカードが印象的でした。
周囲の理解と受け入れも大切ですが、
本人が自己理解をしていくことも大切だと分かりました。
あと、声が聞き取りにくく、とてもしんどかったです。
音声というより「音」として耳が捉えてしまい「言葉」として脳が認識できず、
何とおっしゃったのか分からないことが何度もありました。

・先生のお声のせいか?途中眠くなることもありましたが(失礼)
制度について知ることができて良かったです。
文字が小さいと思うこともありましたが、
頂いた資料が拡大されてあったので助かりました。

・感覚過敏がニートやひきこもり、虐待なども引き起こす要因にもなることを知り、
小学校時代の子どもへの関わりがいかに大切かを知りました。

・ペアレントトレーニングを実際にやってみることができて、
具体的な説明もあり分かりやすかったです。

・小さいときからの感覚過敏があれば、注意してみていくことや、
その後も情報を引き継いでいくことがとても大事だと感じました。
また、支援していく中で本人が必要であることを言える力を
つけていくような支援の仕方が必要だと感じました。

・実際に日詰先生が関わった子ども達のお話や、成人女性のお話等、
ものすごく分かりやすく、面白く語ってくださり、とても参考になりました。

・難しい法律の内容でしたが、実例をあげて下さったり、単発的な支援ではなく、
その子・その人にとって長期的に考える支援が必要だということが分かりましたし、
家庭でもできることをしていきたいと思いました。

・PARSの心理検査やペアレントトレーニングについても教えて頂いて、
これらがもっと広がって欲しいと思いました。

・発達障害者支援法など生涯にわたり様々な支援があることが分かりました。
しかし、周囲の人の支援、本人の自己理解がないと生活していくことは難しいですね。



ずっと、VTRでの講座は途中、眠くなってしまいますから、
肩を回して体をほぐす運動をしてみました。
この運動、手足の冷えに効果的なのですよ。

さて、3コマ目は兵庫の「子どもの睡眠と発達医療センター」の
中井昭夫先生(VTR)に脳の多様性についてお話いただきました。

アンケートをご紹介します。

・中井先生の穏やかな語りは、とても聞きやすく、笑いもあり、楽しいVTRでした。
自分自身が寝不足でイライラしているのか?と思うことがあり、
また、スマホから離れられない上、スマホがないと不安になるため、
とても怖いと感じました。自分の生活をまずは見直さなくてはと反省です。

・セロトニンとメラトニンのことがよく分かりました。
「姿勢をよくして、朝日を浴びてウオーキング」を毎日やってみようと思います。

・セロトニンのことが分かり、なるほど!と思いました。
サポートしている娘の状態がセロトニン不足なのだとよく分かりました。
セロトニンを増やせるよう努力していきます。

・生活リズムを整えることで、改善できることが多くあること、
又、リズムが崩れることで二次障害のような症状が出ることが分かりました。
昔の日が昇ると起きて、暗くなると寝るという自然な生活が
一番脳を育てるのだとよく分かりました。

・睡眠がいかに大切かがよく分かりました。
薬を飲む前に、運動や食事、睡眠の大切さを自らが体験し、
子ども達に伝えていきたいと思いました。
中谷さんの話してくださる内容が、とても分かりやすく
講座内容をより理解しやすくなります。ありがとうございます。

・睡眠の大切さは知っていたつもりだったが、
日本の子ども達の睡眠の実態を知り、ショックを受けました。事は深刻です!

・発達障害や不登校の子ども達の睡眠障害のメカニズムはとても興味深いものでした。
あと、インターネット依存症は覚せい剤と同じなんだと認識できました。
私も子どもにiphoneを持たせているので、
もう一度家族で共通認識と利用の約束をしていきたいと思います。

・インターネットゲーム中毒の恐ろしさがよく分かった。

・脳には睡眠がとても重要なこと、良い睡眠には良い食事や運動が必要。
ただ寝れば良いのではなく、睡眠のタイミングも大切な理由も理解できました。

・私自身がセロトニン不足であることがよく分かりましたので改善していこうと思えました。

・我が子よりも私の生活習慣を改めなければいけないと思いました。



中井先生のVTRではインタビューだけでなく
2時間の講座中、目が覚めるように
セロトニンが増えるウォーキングなども取り入れてみました。



こちらは頭をすっきりさせるために、指でポンポンとリズミカルに叩いている様子です。



では、ここからは学習・発達支援員養成講座 第4回の総合アンケートの紹介です。

・まずは自分自身を良く知ることが大切だとよく分かりました。
「いつも自分は正しい」と思ってしまい、他人を批判していました。
私のセロトニンが足りなかったことが分かりましたので、
セロトニンをたくさん出していけるよう心がけていきたいと思います。

・知らなかったことを知る喜びを感じています。

・支援員として必要なことが予想以上に沢山あることが分かってきました。

・睡眠、食事、インターネット等、自分自身が注意すべき点が多いことが分かり、
これから見直そうと思います。

・セロトニンを意識して増やし、いつも元気な支援員になりたいと思います。

・少しずつ知識も増えてきて、最初の頃よりも理解度も深まり、
話を聞くのが楽しくなってきました。

・講義中の気分転換に体操の時間を入れてくださる等、
様々な工夫をしてくださることに感謝しています。

・適切な支援をするためには、いろいろな知識を身につけておくことが
必要だと改めて思いました。

・中谷代表の講義後の説明がとても分かりやすいです。

・学習・発達支援員養成講座を受講することができて
本当によかったと思うようになってきました。

・ちょっと体を動かすことで、楽しく受講できました。

・知っていることで多角的にアプローチできる引き出しをたくさん増やすことができました。
当たり前のことを科学的に理論と共に提供できるような情報をたくさん学ぶことができました。

では、学習・発達支援員養成講座 第5回は
1月31日(日)「特性に応じた支援」です。
公開講座もありますのでご興味ある方はこちらからお申込できます↓
日本インクルーシブ教育研究所

行動分析に基づいた子どもの問題行動解決プログラム
【保護者のための】子どもをあたたかく育てるコツ講座
4月15日から第3期が始まります。残り2席です↓
『行動理論に基づいた子育てのコツ講座』ハートボイスプロジェクト