先行予告があればうまくいく! | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

今日は「言うことを聞かない」「口ごたえをする」と言われている(かわいくないと思われてしまう)子ども達について書いてみようと思います。

だいたい「かわいくない」と言われている子ども達というのは、発達にデコとボコがある子ども達なのだろうな~と思っています。

しかし、ちゃんと理解して関われば、実にかわいくて純粋な子ども達なのです。私達大人が自閉症スペクトラムや
ADHDLDについて、きちんと理解できていないがために、子ども達は「人の言うことを聞かない」とか「口ごたえをする」とか言われているんですね。

つまり、かわいくないと思われている子ども達というのは、相手の言っている意味を耳からうまく情報処理できない子ども達とも言えるわけです。
平均的な脳の働きをしている人達とは、かなり違った脳の働き方をしている人達ともいえます。人によっては知的障害があり一般的な伝え方では到底理解できないということもあります。

こういった子ども達は、前もって教えられていないことは一切理解できないといった脳を持っていますから、
先行予告さえしておけば、だいたいのことは理解できます。前もって「具体的に、肯定的に、視覚的に」教えておくという方法です。

そして、その教えておいたことができた時、即座に褒めてやるわけです。そうすれば、この子達も「言うことを聞かない」なんて言われることはなくなります。そして、うまく理解出来ないために、つい口ごたえをしてしまうということはなくなります。

ただ、私達大人は子どもが適切な行為をすると、つい「当たり前」と思ってしまい、素通りしてしまうことが多いのです。だから、適切な行為が定着しないのですね。ポイントは
「出来て当たり前と思わず」即座に褒めるです。

つまり、どんなこともだいたい
先行予告さえあれば子ども達はうまくいきます。それを、私達大人が怠って、適当にやらせてみて、私達大人が思っている通りにならないと、子どもを叱るのですね。叱るだけでなく、感情を爆発させてまで怒る大人もいるわけです(笑)考えてみると、大人というのは、実に身勝手なのであります!

特に、発達障害の子ども達は脳機能の不具合から、周りの様子や相手の表情や言葉から察して「こういう意味なんだな」なんて理解しながら行動することは難しいのです。発達障害の子ども達の不適切な言動は本来、障害によるものではなく、
私達大人達が引き出してしまったものなのだということを忘れてはならないでしょう。

山本五十六さんがたくさん名言を残していらっしゃいますが、誰もが知っているこの言葉、まさしく自閉症スペクトラムの子ども達への支援方法です。

「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」


細かいことを言うと、「言って聞かせて」のところは「明確に見せて」に変えた方がいいですが・・・(笑)