アンコールワットと言えば

濃密な雨の降る密林の中の遺跡というイメージを勝手に持っていたが

最初に送られてきた長女からの写真には

未だ明けやらぬ群青の空にいくつもの大きな星が輝き

水平の方向には木々の黒い影が鬱蒼と浮かび上がっていた。

 

それから1時間ほどあとに送られてきた2枚目の写真は

闇を塗り替える鮮やかな橙のグラデーションが

寺院遺跡の3つの塔のシルエットを影絵のようにクッキリと際立たせて

そこに漂う荘厳で凛とした空気感までもが伝わってきそうだった。

 

僕の心の中にも例えばイスラエルの死海のように圧倒的な風景がいくつかあって

それらは心象風景として少なからず僕という人格の形成に影響を与えてきたと思うが

息を呑むような朝焼けの中で悠久の時を超えて横たわるその遺跡の風景も

きっと長女の心の中に生涯にわたって残り

長女という人間を彩っていくのだろうと思った。

 

 

今日は帰国の途につく予定だと聞いているが

無事で元気に帰ってきてくれることを引き続き祈ろう。

年が明ければ臨床研修が始まり時間の融通も効きづらくなるのだろうから

その前にステキな旅ができて良かったね。

 

さて2週連続で行われた次女の高校進学を占う実力テストの点数の結果が出た。

5科合計455と442ということだったが

これが地域1番高校に対してどういう評価になるのかということについては

正直サッパリわからない。(知らない)

圧倒的なスコアでないということは一目瞭然だが

果たしてボーダーラインは超えているのだろうか?

詳しくは1週間後の3者面談を待たなけれいけないが

家内が行ってくれるので詳しく聞いてきて欲しい。

無理をするくらいなら長女高でも全然いいじゃないかと思う。

 

そもそもどちらの回も社会が80点ちょっとということで

まったくやる気が感じられない。

むかし友人に頼まれてその娘さんに話した言葉を思い出す。

「社会で点数が取れないっていうのはただ単にやってないってことだからやろうよ!!」

まさか同じ言葉を次女にも言うことになろうとは………