夏の冠模試の結果を受けた次女だが
とくに動揺したり浮かれたりするでもなく
あいも変わらずこれまで通り勉強している様子である。
そんな次女を見ていると
いったいどこを目指して勉強しているのだろうと思う。
しかしいまの僕には次女の目標や願いはまったく見えていないし
次女も僕に敢えて話そうとはしていないようだ。
次女の将来の目標ややりたいことについては
これまでも機会がある毎に
雑談混じりに話してきたつもりだったが
そこで話したことの記憶は今はもう遥か彼方に遠い。
だからといって今この期に及んで
それを次女に再確認することに
何か意味があるとも思えない。
高校3年生も9月に至り
もうサイコロは完全に振られたのだ。
たぶん僕の感じる危機感に由来する言葉は
すべて次女にとっては雑音なのだろう。
模試の結果を受けた1時間後には
僕が話した言葉など何事もなかったかのように
静かに自分の勉強と向き合っている様子の次女。
何もいつもと変わらない。
当たり前と言えば当たり前なのか
もう17歳になって久しく間もなくの巣立ちを迎えようとする次女に
親の言葉など如何様の意味もないのだろう。
であるならばやはり僕にできることといえば
あいも変わらず見守ることだけか………
どんな結果が待っているのか今の僕には想像だにできない。
でもたぶんどんな結果だって受験が終わったあとに
僕らがやることはそう大きく変わらないと思う。
僕は17歳になるまでに次女と訪れたいろいろな場所を
次女の受験が終わったらあらためて
ゆっくり時間をかけて旅してみたいと思っている。
次女もそんな僕の思いにいまは一緒に行きたいと熱く訴えてくれる。
僕は「そんな情熱も彼氏ができるまでなんだろうな……」と返す。
次女は軽く微笑みながらとくに否定する様子もない