『ジプシーにようこそ!』
たかの てるこ 著
たかのてるこ、
今回の旅はジプシーに会いに行くのが目的。
つまり旅先は場所ではなく『ジプシー』。

去年のトークショーの時にも
ジプシーに会いに行った話しをしてくれたが、
全体像が、いまいち掴めなかった。
5月中旬のテレビ放送を見ても、
全体像が掴みにくかった。
テレビ放送ではVTR開けに
何回かトークを挟むんだけど、
その度に島田紳介が
「え?どういうこと?
」
「ますます全体像がわからへんわぁ。
」
という感想を言ってしまうほど。
そう、島田伸介の言うとおり
「全体像がわからへん。」なんだよね。

そんなあなたに朗報です!
『ジプシーにようこそ!』を読めば、
たかのてるこが何を求めて旅に出たのか、
少し分かります。

今回の旅は前半でかなり苦戦してる。
こんなに苦戦しているところなんて初めて見たよ。
これで心が折れないたかのてるこの凄さ。
さすが、さすらいの旅人だわ。

言葉が通じないっていうのもあったんだろうけど、
足元見られた事も多かったんじゃないかな?
いつもなら、
気ままに現地の人と出会ってるけど
今回は自分から有名人のジプシーを探しに行ってるから、
相手に優位な出方をされてた感が見て取れた。

あと、なんとなくこの旅って、
たかのてるこの過渡期なのかなって思った。
たかのてるこって、毎回目的地はあっても
本当は国じゃなくて、
人を旅してるような印象が強いんだけど、
今回は、あえて
「人を旅する」
って言っている。
自分の中にある答えを
確信に変えたくって旅に出たような印象だった。

逆に言うなら、
次回のたかのてるこの旅を見るのが
楽しみになるような旅だった。
この本を読んで、
ジプシーの魅力は完全には分からないけど、
少なくともジプシーへの偏見は無くなったよね。
確かにヨーロッパ人たちは
「ジプシー」と聞くと嫌な顔をする。
ジプシーは人の物を盗み、物乞いをする。
危ないから近づかない方がいいというのは常識中の常識。
もちろん、物乞いやスリのジプシーは居る。
でも、旅行した時には、
ヨーロッパの国の人間にだってスリもいるし危ない人も多かった。
ただの偏見や差別といったものが、
ヨーロッパでは根強いんだろうなぁ。

でも、「所有の概念」や「過去や未来の概念」が
薄いという話を読んでみると
「そんなんだから、差別されてしまうのでは?」
と思う部分も多い。
実際に、たかのてるこもカバンの中の物が
無くなって(盗まれて?)いたそう。
「でも、ジプシーは所有の概念が薄いから
人が『持っている』っていうんじゃなくて
そこに『ある』っていう考えなんです。
」
って言ってたけど、それって普通に盗みだよね。
概念の問題じゃないよね。
でもでも!
ジプシーはそういうものなんだってさ。
そういう人ばかりでもないけど、
基本的には彼らの歴史を見ても
そういう民族性なんだって。

最近の若い人は定住したり学校に行ったりして、
その民族スタイルも変わってきているそうだ。
そんな風にジプシーの民族スタイルが、
薄れてきていると聞くと寂しい気もするね。

ビックリするような習慣とか文化が、
まだまだ沢山書かれてるんだけど、
たぶん、これは旅しないと分からないんだろうなぁ。
ジプシーは頭で理解するんじゃなくて、
経験と心で感じる意外、理解出来ないような気がした。

それでも、たかのてるこはジプってるよなぁ。
あたしも、もう少しジプりながら生きて生きたいなぁ。
- ジプシーにようこそ!/たかの てるこ