2020年エクリプスS(英G1)出走馬と競馬場コース解説、予想と適当な競馬新聞 | いなりわんの競馬・徒然草~海外競馬情報と名牝・牝系~

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たまに、一口出資馬に関すること。コメント少なくて寂しいので疑問、感想何でも良いので書いてください

エクリプスステークス → Wikipedia


 イギリス上半期の中距離王決定戦・・・と言ってもイギリスは10ハロンのG1が多いのでそういった意味合いよりは、3歳馬と古馬が初めて対戦するする中距離G1という意味で注目度が高いレースです。

 しかし、今年はコロナウイルスの影響で施行条件が「4歳以上」となったため3歳馬の出走はありません。
 近年は2018年のロアリングライオン、2015年ゴールデンホーンといった3歳牡馬がココを勝利して、その年の欧州年度代表馬に選出されています。


 今年は7頭立てと頭数は少なめながらも、G1勝ち馬5頭と古馬だけながらメンバーはそろいました。


2020年 エクリプスS(英G1) 7頭
芝8ハロン209ヤード(1990m)、4歳以上、サンダウン競馬場(7/5)、賞金総額25万ポンド


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 日本からはディアドラが出走するということで、日本でも馬券が発売されることとなりました。 昨年ナッソーS(芝10ハロン、英G1、牝馬限定)を勝利し、英チャンピオンS・愛チャンピオンSと欧州中距離路線の総決算的レースでも好走。


 注目は凱旋門賞(仏G1)3勝目を狙いエネイブルが現役を続行、今年初戦がこのレースになります。

<コース解説>サンダウン競馬場:9ハロン202ヤード(1990m)

 


F.デットーリ騎手のコース解説


 名手デットーリ騎手をして「非常に難しい」という難コース。

 右回りワンターンの1900m、コーナーは小回りで、最後の直線は約900m。

 スタート直後の3ハロンは下り坂、きついコーナーを回った後の直線は上り坂、最後の1ハロンがぐっと急勾配になっているタフなコースです。

 Good to Firmと堅めの馬場でも2分4秒~5秒、重めの馬場になると2分10秒を要し時計はかかります。


<展開予想>


 少頭数でスタートして直線が長いので、枠順の有利不利はほとんどありません。  複数頭出しているのはA.P.オブライエン厩舎のクールモア陣営のジャパンマジックワンドのみ、ペースメーカー的な存在は不在。近走逃げているのはガイヤースバンコクマジックワンドエネイブルも逃げて勝利したことあり。


 近2走逃げて圧勝しているガイヤースがハナを主張するはず、1枠のバンコク、5枠のマジックワンドがどう動くかが展開のカギ。おそらくこれを見るような形の4番手にエネイブル、これをマークするようにジャパンが続き、この後ろにディアドラリーガルリアリティが後方からになると思います。

先行馬が多くペースはスローにはならないと思います。ガイヤースはスローで逃げるタイプではなく、ここにバンコクマジックワンドがどう絡んでいくか。クールモア陣営としてはジャパンとの兼ね合いもあり、楽逃げはさせたくないでしょうからマジックワンドが凱旋門賞のマジカルの様に突きにいくかもしれません。

 先行争いが激化すれば差しに構えるジャパンディアドラにチャンスがあります。それほど早くなければエネイブルが早めにガイヤースを捕まえに行く事になるでしょう。
 エネイブルが万全ならば、ペースが速くても遅くても問題なく対応できるでしょう。

 


<馬券予想> 
 
◎ ⑥エネイブル
○ ③ジャパン
△ ⑦マジックワンド
△ ⑥ディアドラ
× ②ガイヤース



馬 連 ⑥―③⑦⑥
3連複 ⑥―③⑦⑥②
     ③⑦⑥②BOX

ガミりそうな馬券ですが・・・


○ エネイブル
 実績・実力ともに断然抜けています、昨年のエクリプスSも前年の凱旋門賞からの休み明けで勝利しました。
  先行して早め先頭に立ち押し切るタイプで、逃げ馬がいなければ自分で逃げてペースを作って逃げ切るレースもでき、不利を受けることが少ない競馬ができます。
  鞍上のF.デットーリ騎手もロイヤルアスコット開催でリーディングジョッキーになるなど絶好調。
  付けいるスキはなさそうな気がしますが、J.ゴスデン調教師の「次の方が良くなる」的な弱気な発言が気になります。大目標はあくまで凱旋門賞3勝目、連勝も途切れて何が何でも勝たないといけないレースではありません。  まぁ、杞憂に終わり圧勝する可能性大ですが・・・


◎ ジャパン
  昨年インターナショナルS(英G1)ではクリスタルオーシャンを差し切って古馬勢を撃破、パリ大賞(芝2400m、仏G1)を勝利しており現4歳世代ではトップホースと言える存在。
  前走プリンスオブウェールズS(英G1)では1番人気に推されるも出遅れて促され3番手に付けるも5着に敗退。ただ、この馬はデビュー戦7着→2戦目1着、3歳初戦ダンテS(英G2)4着→英ダービー(英G1)3着と叩き良化型、A.P.オブライエン調教師も「確実に良くなっている」と言っています。
  先行馬が多くペースは速くなりそうなので展開利はありそう、鞍上は名手R.ムーアなのでその手腕に期待。
  気になるところと言えば・・・馬主ですかね、キーファーズの松島氏が権利の一部を購入したということで、今回はキーファーズの勝負服で出走となります。
  正直、エネイブルと本命を迷ったんですが、キーファーズはG1勝つまで信頼しません。


△ マジックワンド
  今年もアメリカ、サウジ、アイルランドですでに3戦、前走リッジウッドパールS(愛G2)を圧勝してここへ臨みます。ちょくちょく大敗してますが、ソレはダートだったり、12ハロン以上の距離だったりと敗因は明確。芝2000m付近の中距離では非常に安定、G1では1勝、2着7回、3着1回、4着2回。
  基本的に先行で逃げることも多いです、展開のカギを握る馬になると思います。クールモア陣営は2頭出しなので、ガイヤースに楽に行かせたくは無いと思うので、この馬が絡みに行けばガイヤースは多少苦しくなると思います。


△ ディアドラ
  昨年からイギリスを基盤にしてもはや欧州調教馬です。前走は圧倒的人気に推されながらPort Lionsにわずかに差されてしまいました。
  昨年の欧州におけるパフォーマンスは素晴らしく、ナッソーS(芝10ハロン、英G1)を勝利し、英チャンピオンS3着、愛チャンピオンS4着とこの路線の総決算的レースで好走。
  展開利も見込め、鞍上は日本でもおなじみO.マーフィー騎手、今年英2000ギニー(英G1)で初クラシック制覇をはたし好調。
  馬の仕上がりも良さそうです、日本の馬券では人気になりそうですが、現地ブックメーカーでは単勝26倍の5番人気と低評価。


× ガイヤース
  G1・2勝の実績馬で、今年に入りドバイミレニアムS(芝2000m、首G3)とコロネーションC(芝12ハロン、英G1)を逃げ切る、しかも両レースともトラックレコードのおまけ付き。
  しかし、メイダン2000mの2分00秒33のトラックレコードは数日後の条件戦で塗り替えられています。
 コロネーションCのトラックレコードは、そもそもニューマーケット競馬場の12ハロンという上級レースが行われないコースでのモノで鵜呑みにはできないかと、絶対的長距離王者ストラディヴァリウスを負かしましたが2マイル以上が主戦場の馬で12ハロンは短すぎました。   エクリプスSの勝ち時計は、Good to Firmで2分4~5秒程かかりメイダン競馬場よりかなりタフなコースです。
  絡まれずに楽逃げできれば圧勝もあるかもしれませんが、昨年の凱旋門賞でMagicalにつつかれて馬群に沈んだようにモロさもあります。
  圧勝の可能性もありますが、どうしても凱旋門賞の大敗が気になります。



リーガルリアリティ
  昨年のこのレース3着馬ですが、去年G1勝馬はエネイブル、マジカルの1・2着馬と、ガネー賞(仏G1)1勝のみのザビールプリンスだけでした。
 今年はG1勝馬5頭、その内4頭が複数G1勝ち、G1・1勝のマジックワンドは中距離G1の2・3着多数とメンバーレベルが大分違います。
  同コースのクブリガディアジェラードSS(英G3)を勝利しており、サンダウン競馬場では1-0-2-1と複勝率75%ですが、今回のメンバーでは厳しいでしょう


バンコク
  同コースの重賞クラシックトライアルS(英G3)を勝利していますが一線級とのレースでは力不足の感あり。
  昨年冬から今年に入っての成績は良いですが、カタールへ遠征してローカルグレードのレースや冬季のオールウェザー開催と決して一流馬が使うレースではありません。
  前走プリンスオブウェールズSは逃げていますが、その前3戦は中団からの競馬、枠順からスタートを決めれば前に行くかもしれませんが、出遅れが多いので後方からになるかもしれません。