〇きっかけ

 私はローズマリーが大好きで6年前から大切に育てている。しかしながら一度も花がついたのを見たことがない!そのことをとちぎ花センターで相談してみることにした。

 

〇ローズマリーの花が咲かない

 

Q:だいじに育てているローズマリーの花が咲かないんです。

A:え~!!びっくり。ローズマリーは手のかからない植物で有名なので、その症例は珍しいかもしれません。

 

Q:何が原因なんでしょうか?

A:考えられるのは3つです。一つ目は置き場所の問題。桜の花は寒さを感じないと花が咲かないんです。(休眠打破)これと同じように室内管理で寒さに当たらないことが、花が咲かない原因になっているかもしれません。

 

Q:室外管理なので、寒さにはあたっていると思います。鉢植えなのが問題でしょうか?鉢を大きくしたくないので、冬には枝や根を切り戻してサイズを小さくして植え替えるようにしています。

A:だとすれば、二つ目の花芽分化のタイミングの問題かもしれません。木々というのは、夏までに枝葉を成長させ、秋になって涼しくなると、次の春に咲く花芽を作るんですね。これを花芽分化といいます。冬に株全体の強剪定をすることで、このリズムが崩れてしまうのかもしれません。

 

Q:それと、株を大きくしたくないので肥料もあげてないんです。このことも原因ですか?

A:施肥もメリハリが肝心なんです。植物は根・茎・葉を大きく成長させる’栄養成長’と、花や実を作る’生殖成長’の二つの時期があります。肥料が必要なのは栄養

成長期。反対に生殖成長期にはあまり肥料を必要としません。そのタイミングで肥料を与えると枝葉ばかりが成長し、かえって花がつかなくなります。

 

Q:どのタイミングで施肥をするのが効果的ですか?

一つ試してほしいのが、今年花が咲かなかったとしても、花が終わるであろう5月下旬に施肥をしてみることです。これは、栄養成長と生殖成長のリズムを作るきっかけとしての施肥です。ローズマリーは丈夫な植物なので、その後も施肥を続ける必要はありません。

 

 花センターの方、丁寧に教えていただき、ありがとうございました。

 

〇ふりかえり

 冬は植物が大きく成長することはないのだから、きっと眠っているのだろう。動きがないうちに剪定してしまった方がいいという先入観から、冬に強剪定を行ってきた。今回のレクチャーによれば、そのことで花を作るリズムが崩れてしまっているのかもしれないとのことだった。眠っているように見えて、植物は静かに生き、花芽を養う大切な時期を過ごしているのかもしれない。素朴な疑問で質問したことだったが、詳しい知識を得られて、グリーンサムへまた一歩、ステップアップしたような気がしてわくわくしている。

 

 

まあ、花咲かなくても香りは楽しめる。
 
◆おそらく、常緑樹なのに冬に強剪定と植え替えを行っていたのが原因↓