22.02/14 松尾多勢子の歌碑 豊丘村壬生沢不動滝 | 田舎のあれこれ

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この1月19日 豊丘村てっぺん公園に行った折

立寄った壬生沢不動滝にあった

石碑と歌碑について全く触れなかった

壬生沢不動滝 1月19日撮影 

 

写真左端に

お結び型が「歌碑」

長四角が

不動明王創建二百年「記念碑」

観れば北原痴山が撰書並びに揮毫したもの

北原痴山は号で本名は阿智之助

衆議院議員も買って務めるが

かって上郷村の村長さん

村内の二つの小学校を一つに統一した偉業は忘れられない

 

さて、この記念碑

おおむねは読めたが

ところどころ読めなかった

 

歌碑は松尾多勢子の文字は読めたので

その程度は分かったが

歌が全く読めない 

 

きょう、小木曽さんから史学会引継ぎついでに

秘密基地にある「伊那」を紐解いていたら見つけました

 

伊那史学会発行「伊那」2011.9月号

通巻1000号記念

松尾多勢子生誕200年記念特集号

この中

「松尾多勢子の歌碑」の記事があった

筆者の熊谷英彦氏は飯田市毛賀在住とある

そこから引用させていただく

 

写真は1月19日に撮影

1934(昭和9)年に建立されたもの

88年経過していてこんなに石面が綺麗なのは

手入れされているんだろうと思う

 

さて刻まれている文字

「贈正五位松尾多勢子刀自詠歌

萬世も 絶えぬながれや 美ぶ沢の

瀧のしらいと くりかえしつゝ

      八十二 多勢子   」

 

熊谷英彦氏は著述の中に

詠われたころの様子と歌意があるので

それも引用させていただく

 

『明治25年(1892)多勢子82歳の詠

「多勢子遺稿」所蔵 碑建立 昭和9年

晩年の多勢子は、邸内の南庭に建てられた隠居所に寝起きし、

悠々自適、花鳥風月に吟詠するのを楽しみとして余生を送っていた。

 この歌は、碑面にあるように、

多勢子82歳、地域の人たちの求めに応じて詠んだもので、

勢いよく白いしぶきを上げて落下し続ける、

壬生沢不動滝の永遠なる流れを称えた寿歌である。』

ということであった