飯田線秘境駅号から一部抜粋&追記
飯田線は豊川鉄道、鳳来寺鉄道、三信鉄道、伊那電気鉄道の私鉄4社が戦時中に日本の真ん中を縦断する、この路線を戦略的にも重要なことから国有化されたものです
その飯田線の鳥瞰図をアップします
「中部日本縦貫(豊川・鳳来寺・田口・三信・伊那)鉄道鳥瞰図」
昭和10年11月5日印刷11月10日発行 金子常光画 サイズたて17×よこ76cm)
鳥瞰図の右は南の太平洋から左は、北の日本海まで
そして、南アルプス、中央アルプスが描かれている
飯田線が豊橋から北に向かい
途中から諏訪湖を源とする天龍川に沿って北上している
付けた付箋は現在の駅名を表示した
左端の付箋「赤穂」駅は現在「駒ヶ根」駅
豊川鉄道は1897(M30)年 豊橋-豊川間が営業開始 長篠(現大海)まで全通したのは1900(M33)年
伊那電気鉄道は1909(M42)年 辰野-松島間が開業 天竜峡まで全通したのは1927(S2)年
鳳来寺鉄道は1923(T12)年 長篠-三河川合間が全通
三信鉄道は1932(S7)年 天龍峡-門島 1933(S8)年 三河川合-三信三輪(現東栄) が開業して順次それぞれ両側から工事が行われ 大嵐-小和田間が1937(S12)年に開業し全通
これで飯田線が全通になる
なお、この鳥瞰図が発行された1935(S10)年は「温田、中部天龍間37.1㎞目下工事中」と裏面の沿線案内に記載有り
鳥瞰図の裏面
三信鉄道の鳥瞰図
1934(昭和9)年ころの印刷か(開通時期は門島が1932年、佐久間が1934年)
金子常光画 サイズたて16cm×よこ45cm
縦貫鉄道鳥瞰図より1年くらい前のものだと考えられる
三信鉄道の鳥瞰図であるから三信鉄道が中心に
北から直江津、東京、豊橋、名古屋、大阪と描かれている
縦貫図とは左右が入れ替わっている
面白いのは表紙の絵が同じ構図で描かれていること
三信鉄道の方が先に描かれたのではと想定したが
三信には左上に「天龍峡」と書かれている
この絵の参考とした風景はどのようなものだったでしょうか?
中と下の写真は「壮美快絶山水美の優 天龍くだり」と印刷された
袋に16枚入っている絵葉書のうちの2枚
袋の裏には「天龍峡14.7.27」のまるいゴム印が押されている