「山口組四代目」暗殺最終章 | なんでも書いちゃってます

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最終章

暗殺者は用意万端整えているが
ターゲットにされた者は無防備であり
暗殺ほど簡単なものはない!

「竹中正久」山口組四代目は

分裂した「一和会」の会長「山本広」・・・
「二代目・山広組・若頭・後藤栄治」らにより
完全・完璧にその動きをキャッチされ続けていた

その不穏な空気を

「若頭補佐・宅見勝」は感じていた

【ちなみに宅見勝もまた後年渡辺芳則五代目の
若頭時代に身内の者により暗殺された】

同じように「山坂しのぶ」も不穏な空気を感じていた

「よく下にライトバンが停まり見張っているようなのよ」
と「竹中正久」に言った

「わしが収監前やから警察の車に決まっとるがい」
「竹中正久」は笑い飛ばした

「しのぶ」は508号室の隣が開いたことを知り
「竹中正久」に買うように勧めたこともある
若い者を護衛に寝泊りさせてはどうか・・・という提案だった!

「竹中正久」は護衛されるのを嫌った!
特に「しのぶ」と逢う時は・・・

「山口組四代目」として何も無い状況なら
それでよかったが分裂した
「一和会」との関係がこじれている今・・・
それは余りに危険すぎた!

運命の1月26日「南組組員・松崎幸司」は
早朝から動いている・

まず組長の「南力」を車に乗せて所用を済ませ・・・
その後・・・姫路の「竹中組」に走った
到着は朝の9時半頃である・

「竹中正久」を乗せ10時過ぎには神戸市灘区の
「田岡邸」に隣り合う敷地に
「竹中正久」をおろした!

この日は「山口組新本家」の上棟式で
半年後には完工の予定だった

新本家は300坪の壮麗な和風建築であった!

上棟式には「和頭・中山勝正」「舎弟頭・中西一男」
「本部長・岸本才三」「若頭補佐・渡辺芳則」らが出席した

紅白の幕を張ったテントの下で紙コップのビールで
乾杯したのが12時31分だった!

幕の内弁当の昼食を取った後・・・

「竹中正久」「中山勝正」らはベンツ4台を連ねて
京都の南郊八幡市に向かった

「田岡フミ子」の病気見舞いである
「フミ子」の様態はよく

「竹中正久」は上棟式の報告も含め
一時間ほど雑談を交わしている・・・

一向は三時半頃病院を出て今度は
大阪南に向かいホテルで食事を取った後・・・

「若頭・中山勝正」が「良いから帰れ」と
護衛の者たちを帰らせた・・・

これでボディーガードは誰もいなくなってしまった!

「竹中正久・四代目」

「若頭・中山勝正」

「南組組長・南力」の三人だけになった!

強いて言えば
ボディーガードは「南力」一人である!

「南力」にしろ
「竹中正久」についていない時は

「南組組長」として数人の
ボディーガードがつく
立場の人物である!

土曜の夜・一日の行事が無事終わり
あとは
「竹中正久」個人の時間である

「竹中正久」と「
中山勝正」は夜七時
堂島のクラブ「A]に繰り出し飲み始めた・・・・・

同じ頃
「一和会」の狙撃班は拳銃を持って
西長堀のアジトを出て
「GSハイム第二江坂」204号室で待機に入った!

彼らは19日以降毎夜七時過ぎから12時まで
同室に詰め
「竹中正久」を待ち伏せしていた!

「竹中正久」らが堂島のクラブを出たのは9時近くだった 

この時はベンツ一台になっていた

後部座席に
「竹中正久」と「中山勝正」が着き
助手席に「南力」が

運転は「南組・松崎幸司」だった
この4人だけで
「GSハイム第二江坂」に向かう事になった!

ここが なにやら おかしい雰囲気であることは
10日ほど前から一部幹部の間に知られ始めていた

「若頭補佐・宅見勝」は

ボディーガードを任せて欲しい」と
「若頭・中山勝正」に強行に申し入れていた

「南力」もまた「親父に怒られてもええから
 もっと
ボディーガードで固めるべきや」と
進言していた
「若頭・中山勝正」は

「そないややこしい感じか?
ほなら早速ガードの人選をせなあかんな!
わしがいっぺん現場を見に行く自分で確かめたいわ」・・・

とこの日初めて
「竹中正久」に同行して
「しのぶ」の住む
「GSハイム第二江坂」に向かう事になった!
21時12分頃だった!

今更言っても仕方ない事だが・・・この日・・・せめて・・・
「若頭・中山勝正」が飲んだ後・・・

次の日でもいいから下見を伸ばしていたなら・・・

一気に「山口組ナンバーワンとナンバーツー」の
暗殺はなかったろうし!
残された
「若頭・中山勝正」を中心に
更に固い結束ができたろうに・・・・・

「4番さん今 竹中の車が来ました」と
204号室に無線が入った

「何台か?」と長野が聞くと「一台」と無線は答えた

二台以上なら中止一台なら決行と決めていた!
「行こう」と他の三人に声をかけた
「田辺」ら三人はすぐ部屋を出た・・・・

「竹中正久」らは21時15分頃「GSハイム第二江坂」に着いた
「南力」が車の「松崎」に「しばらく待機していてくれ」と言いおき「南」「中山」「竹中」の三人が車外に出て一階ロビーに消えた

「松崎」は一方通行の道を玄関口から
10数メートルほどバックで車を下げた

「田辺」ら三人はエレベーター横の階段で待ち伏せしていた!

「竹中正久」ら三人がエレベーター前にさしかかると・・・

まず「田辺」が先頭の「南」に「どけー」と叫び
38口径回転式拳銃で
「竹中正久」の腹部めがけて
二発発射した

弾丸は
「竹中正久」の腹と右手に当たった・・・

マンションの住民はこの時「なんやっ!」と叫ぶ
男の声を聞いている・・・

次いで「田辺」は「中山」の腰背部めがけて一発発射し
命中させた直後「田辺」は「南」に体当たりされ仰向けに転倒した

「南」が馬乗りになってきたため
「田辺」は「南」の背中めがけて
一発発射したが当たらなかった

「田辺」は立ち上がろうとしてさらにもう一発を
暴発させている

「長尾」は32口径の回転式拳銃で
「竹中正久」の腹をめがけて一発撃ったが外した

次いで「中山」に一発を撃ち右肩前に命中させた

「長尾」は倒れた「中山」の顔をめがけて
一発を命中させた(これが「中山」の致命傷になった!)

次いで「田辺」の上に馬乗りになっている
「南」にの左即頭部を狙い致命傷を与えた!

「南」はベルトの背部に拳銃を差し込んでいたが
抜く間もなかった!

「立花」は32口径の改造拳銃で
「南」を狙ったが不発!

「ロビー入り口付近を車に向かう
「竹中正久」を狙い引き金を引くがやはり不発だった!

全てが一瞬の出来事であった!

一方車で待機していた「松崎」は
銃声と閃光を目にした
「いかん」一瞬思った!

「親分を救出しなければ」ベンツを出しかけると

「竹中正久」が足早に玄関から出てきた車と反対側だった!

「竹中正久」の後を追って二人の男が出てきた
男たちは車に気づき立ち止まった

一人が道の真ん中に拳銃を構えた
「このままでは撃たれる」

「松崎は」ベンツのアクセルを目いっぱい踏み込み
男をボンネットに跳ね上げた!

「松崎」はそのまま全速で
「竹中正久」を追って
ベンツを真横につけ抱きかかえて
「竹中正久」をベンツに乗せた

「どこをやられました」

「胸と腹や」

「竹中正久」はハッキリとした口調で答えた!

「松崎」は南区周防町の「南組事務所」に急いだ

「すぐに救急車を呼びますから」

「うんうん」と

「竹中正久」はうなずいた

「松崎」は自動車電話で「南組」に危急を知らせ
救急車の手配を頼んだ・・・

一方
「GSハイム第二江坂」の「しのぶ」は
階下の銃声に飛び上がるような胸騒ぎを感じ

「竹中正久」から「これから行く」と電話があり
丁度着く時間だった

「しのぶ」は階下に下りた
真っ先に目に飛び込んだのが
「南力」の顔である

「南」は首をねじり顔の左を血だまりに
突っ込むような形で倒れていた!

もう一人左手奥に大きな男が
身体を投げ出すように倒れていた

「しのぶ」はもしやと思い顔を覗いてみたが
目の下の銃孔から血が溢れ出ていて
誰なのか見分けがつかない

「しのぶ」は北海道旅行で「中山」は知っていたが
それでも見分けがつかないほど
「中山」はむごたらしい傷を負わされていた

「しのぶ」は身体の震えが止まらなかった
自室に戻ると

「松崎幸司」から電話がはいり
「親分を車に乗せている」という

「しのぶ」は「南」ともう一人(中山)倒れている事を知らせた

「竹中正久」を乗せたベンツは
21時30分近くに「南組事務所」に着いた
救急車に乗せた

「竹中正久」は横たわったまま左手の
腕時計を外して組員に預けた

救急車がサイレンを鳴らし走り出したとき

「身体を起せ」

とつぶやいた

上半身を起したかったのだろう・・・・・

これが
「竹中正久」の最後の言葉となった!