ピー看看 | なんでも書いちゃってます

なんでも書いちゃってます

【卓球】政界・宇宙・日本文学・極道・他
 多彩なエンターテイメント

【you tube】
ギター演奏:https://youtu.be/u9wkuDy5UlI
卓球動画:https://youtu.be/HwGHu_Y11qI

【卓球動画/youtube/チャンネル】➡https://youtu.be/HwGHu_Y11qI


昭和16年6月・・・
満州第二の古都「奉天」の初夏の空は澄み渡り
青空がまぶしく輝いていた、

そんな日曜日 例によって三人は瀋陽区にある
「久保」の父親が経営する貿易商社裏の
彼の部屋に集まった

「これから行く城内は日本人が一人で入ると
いまだに危険なんだ、こいつに着替えてくれ

」三人は、「久保」が用意した中国服に着替えた、

そしてガラガラと馬車にゆられ・・目的地に向かった、

どのくらい時間が経過したのか・・・

やがて十数メートルものレンガを積み重ねた
見事な城門と銃眼を連ねた城壁が視界に飛び込んできた

なんだか三国志の関羽や張飛が飛び出してきそうやな」

「な~に出てくるのは乞食と泥棒さ」

三人は城門外で馬車を乗り捨てた

高い城壁の下に泥塗りの低い家並みが続き

ジメジメした迷路が四方八方に走っていた

「おい!あれだ!日雇い労働者が
ずらっと並んでるだろう最低のピー屋さ」

「ピー屋ってなんだい」

「女のあれをピーっていうのさ」

満州生まれの「久保」はさすがに詳しい・・・

掘っ立て小屋の前に2~30人の薄汚れた
男たちが列を作り順番を待っている光景は
異様な感じだ

「素知らぬ顔で並ぶんだ」

「高橋」が押し殺した小声で耳打ちした、

男たちは多分卑猥な話に花を咲かせているのだろう
声高にわめき合ってはゲラゲラと笑う

「久保」と「高橋」も日本人と思われないように
中国語でしゃべり合っている


「買売興旺起来了・・・(商売さかんだ)」

「然、今熟了・・・(しかし、今日は暑い)」

「昇」は黙って並んでいた

胸がせわしなく高鳴りドキドキと自分の動悸が
聞こえるほどだった!

男たちは金を握り締めて
一人ひとり破れた扉を押しては姿を消してゆく

4~5分の者もいれば
あっけなく出てくる者もいる
一様にズボンをずりあげながら
照れかくしにニヤニヤしながら出てくる

「昇」の番が近づいてきた

「おい!久保なんて言えばいいんだ」

「金を出して ピー看看 って言えばいいんだ 
あいつらのは凄い梅毒で腐ってるから
絶対に触っちゃ駄目だぜ」

「わかった」・・・

おいおいコンドームしなくて大丈夫なのか?梅毒だろう!
こわいな~(夕貴の心配を一言、失礼しました)


「それ以上たずねる事はなんとなく はばかる気持ちで

「昇」は短く納得した!

現在の邦貨に換算すれば 
おそらく百円か二百円ぐらいだろう・・

・まず「高橋」が入った・・・

満州生まれの「高橋」は達者な中国語で
二言三言しゃべると 
その扉を押して出てきた、

いよいよ「昇」の番が来た
早鐘のように胸が高鳴る

<日本男児>がこれしきの事に驚いてたまるか・・
「昇」は意を決して扉を押した

途端になんともいえぬ むせ返るような異臭が鼻をつく

薄暗い一畳ほどの土間に
50センチほどの高さの木の寝台らしきものが置かれ、

その上にどぎつい化粧の女が
赤い花模様の中国服の裾を捲り上げ 
あられもないほどに股を開いて寝ている、

面倒くさいから早くおやり・・・

という格好だ、

薄暗がりに女の足が沁みるように白く浮かび上がり、

処置する間もない濡れた部分が生き物のように

赤い口を開いていた、

「昇」は足がふるえ嘔吐感を催した

「シャオ ハイカイ 「カイデー(坊や早くおやり)」

「物憂くけだるい声で女が真っ赤な唇を開いた、

その歯は異様なまでに白かった

「昇」は「久保」に教わった、ピーカンカン どころではなかった!

「シェーシェー」・満州に来て最初に覚えた言葉を
かろうじて口にすると

金を女のほうに投げるようにして表に出た・・・

それは、ほんの数秒の出来事だった!

外は初夏のキラキラした日差しが溢れていた

若い中学生の三人は異常に興奮していた

<あれが女・あれが人間>

童貞の「昇」の頭の中に長い間

白日夢のように赤い中国服を着た女の

ピーがクローズアップされていた






卓球 ブログランキングへ