◆晴れてはいるが、光が弱い。残念、今日は布団が干せないなあ。空が晴れたら、どれほど忙しくとも、何は置いても布団を干す・・・そんな年寄りを笑う女がいる。いいのさ、笑われても。ふかふかの、お日様の匂いのする、布団に寝る、それは人生3つの幸せのうちの1つなんだから。 

 

 

◆朝の巡回をしていて地面を埋めているフェイジョアに気付く。急遽、這いまわって拾い集める。フェイジョアは香りを楽しむ果物だよね。 

 

 

◆さてと、今日は2つの大仕事。まずはサトイモ。出荷して残った親芋。それが、いくつもの箱に、あるいは地面に転がっている。邪魔でもあるが、この急な冷え込みはサトイモには辛かろう。親芋の数、およそ100。二か所に分けて植え終わるのに2時間を要した。 

 

 

◆午後からはイチゴ。別のビニールハウスで半分草に埋もれているような苗。近々そのハウスには別の作物を植える予定ゆえ、草取りしながらイチゴの苗を掘り出す。そして、昨日完成した新規ハウスに移植する。実の傷つき防止のためのサポーターをセットするのがけっこう厄介だ。仕事はまだ半分だが、夕食の準備をしておこう。ピーマンとニンニクと牛肉でクリームシチューを作る。 

 

 

◆再びハウスに戻ってイチゴの続き。今日だけでは終わらないが、用意した苗だけは植えてしまわねば。その作業中にふと思い出したこと。子供のころ、何かとんでもない失敗や悪さをして親なんかに叱られる。その時の謝りの言葉は「いちごにせんけえ、こらえてくれませえ」だった。幼い子に「いちご」の意味などわかるはずもない。大人になって、いちごとは、一期一会の「一期」。すなわち、生涯、死ぬまでこんなことはしませんという意味だったのだ。 

 

 

◆作業完了5時20分。ライトを灯して夕刊を読み、腹筋やって部屋に戻る。クリームシチューはほどよく仕上がっていた。