◆昨夜の僕は、マリリン・モンローと同じだった。シャネルの119番を着て寝た。扇風機を弱でずっと回して寝た。25度超の熱帯夜だった。しかしよく眠れた。今朝は朝食をすませてから果樹を順に見回りした。デコポン、夏ミカン、温州ミカン、キウイ、柿。先月、邪魔な葉をちぎってやったイチジクは順調に大きくなっているな。

 

 

  ◆午前中は主にサトイモの草取り、土寄せ。そしてランチをすませて荷造り。NHKのテレビが野菜高値を伝えていた。ジャガイモ、人参が特に高いのだという。また昨夜寝床で見たテレビでは、山形のサクランボ農家の涙に僕も涙を誘われた。高温でサクランボの実が溶けてしまっている。収穫は大幅減。経営者は涙をこらえながら窮状を語っていた。高温、熱波、洪水、干ばつ。全地球規模の異常気象は人間の食べ物にこれから深刻な影響を与えるだろうと思う。高値を嘆くうちはまだいい。下手すると、カネを出しても買えないという時代が来るかもしれない。

 

 

  ◆荷造りを終えて、あの場所に向かう。あの場所とは、5月にこぼれ種が発芽したカボチャ。この下の写真はたった1株である。現在のサイズは縦5メートル、横4メートル。のみならず、大いなる手間をかけて育てた他のカボチャよりもはるかに着果率が高く、すでに20くらいの幼果を着けている。これからさらに伸びていく。今日は絡み合ったツルを整え、ツルの進行方法の草をスコップで削り取ってやる作業なのである。カボチャは40年近く栽培した。しかし、これほどのエネルギーで拡大してゆくカボチャはこれまで見たことがない。

 

 

  ◆カボチャを終えて、今日最後の仕事は大豆の種まき。昨日書いたように400ほどをまく。そのための畑整地にこれから半月、汗を流す。大豆は貴重な保存食料となる。収穫と保存は大いなる手間だが、それに十分見合う。

 

 

  ◆すべての作業を終えて、ルーチンワークの腹筋をやる。貧しいが、でもチョッピリ豊かでもある百姓の暮らし、それがこの穴のあいたズボンに垣間見える。