樋山陣城(姫路市別所町佐土・御国野町御着)
この山は火山といい、神楽山・樋山・南山ともいう。標高166.8m。『播磨鑑』[宝歴十二年(1762)]によると、神功皇后が麻生山で天神地祗を祀った際、この山に神火を掲げられたことから「火山」または「神楽山」と名付けられたとある。また、この山より牛堂山国分寺に黒牛が現れたとも記載があり、「牛堂山国分寺」の山号の由来を伝える。頂上尾根部には牛岩と呼ばれる岩もあり、火山と麻生山は国分寺の境内だったという。また火山の名称から天智三年(664)以降設置され、律令(軍防令)にも規定される「烽」の置かれた山という説もある。
天正七年(1579)に羽柴秀吉はこの山に布陣して西北にある御着城(城主は小寺政職)を攻めたが一旦敗北し、南東の引入谷(現的形町大鳥)に退いた後、総攻撃をかけて落城させたという。現在は御着南山公園として遊歩道を整備し、絶好のハイキングコースとなっている。
(※現地説明看板より)
北尾根