La La Land(ラ・ラ・ランド)のAnother Day of Sunの歌詞と和訳です。

 

 

このオープニング曲をはじめて映画館で聴いた感想は、「ただただ、虚しい」でした。とっても華やかなパフォーマンスなのに、始まった瞬間になぜか涙が流れたんですね。

 

それは感動とは全く違う何かで、途中で気づいたのは、ああ、この生き急いでる感じが、どうしようもなく煌びやかで、それと同時にどうしようもなく虚しくてしょうがないんだってことでした。それは映画全編に対して言えることで、例えばSomeone In The Crowdにも同じことを感じました。歌詞の後にネタばれ含む補足を。(映画レビューはこちら)

 

I think about that day
今でもあの日を思う
I left him at a Greyhound station
私が彼をグレイハウンドの駅に置き去りにした
West of Santa Fe
サンタフェ西部でのこと

We were seventeen, but he was sweet and it was true
私たちは17歳、けど彼は優しくて、あれは確かに真実だった
Still I did what I had to do
それでも私は、するべきことをしたの
'Cause I just knew
だって私にはただ、分かってた

 

Summer: Sunday nights
夏、日曜日の夜
We'd sink into our seats
私たちは座席に沈み込んで
Right as they dimmed out all the lights
丁度、全ての明かりが消えたと同時に
A Technicolor world made out of music and machine
音楽と映写機によって広がる、テクニカラーの世界
It called me to be on that screen
それが私をスクリーンへと惹きつけ
And live inside each scene
あらゆるシーンがその内側へと引き込む


Without a nickel to my name
お金は全くないけれど
Hopped a bus, here I came
バスに飛び乗って、ここまでやって来た
Could be brave or just insane
それは勇気だったのか、もしくはただの狂気か
We'll have to see
さあ、確かめてみよう


'Cause maybe in that sleepy town
だってきっと、あの退屈な街で
He'll sit one day, the lights are down
いつの日か彼は座について、明かりが落とされるのだから
He'll see my face and think of how he...
彼は私の顔を目にし、そして思いを馳せるのでしょう、彼が
...used to know me
私のことを知っていた頃のことを


Climb these hills
丘を登って
I'm reaching for the heights
もっと高くと、手を伸ばす
And chasing all the lights that shine
追いかけていく、全ての輝く光を
And when they let you down (It's another day of...)
彼らがあなたを傷つけようと (また別の日が・・・)
You'll get up off the ground (It's another day of...)
あなたはまた立ち上がればいいだけ (また別の日が・・・)
'Cause morning rolls around
だって朝はまた巡って来て
And it's another day of sun
また別の晴れた日がやってくるのだから


I hear 'em ev'ry day
毎日聴こえるんだ
The rhythms in the canyons
あの峡谷のリズムが
That'll never fade away
その音は決してかすれることもなく
The ballads in the barrooms,
バーからはバラードが聴こえる
Left by those who came before
それは以前、ここを訪れた者たちが残していったもの
They say "You gotta want it more"
それが言うんだよ、「もっと求めろ」、と
So I bang on ev'ry door
だから僕は叩く、全てのドアを


And even when the answer's "No"
それに例え答えが、「否」、だろうと
Or when my money's running low
自分のお金が底を尽きたとしても
The dusty mic and neon glow
埃をかぶったマイクとネオンの光
Are all I need
それが私に必要な全てだから


And someday as I sing my song
いつか、自分の歌を歌う日
A small-town kid'll come along
小さな田舎町の子どもがやってきて
That'll be the thing to push him on and go go
それが彼の背中を押すきっかけとなって、どこまでも進んでいく

 

Climb these hills
丘を登って
I'm reaching for the heights
もっと高くと、手を伸ばす
And chasing all the lights that shine
追いかけていく、全ての輝く光を
And when they let you down

彼らがあなたを傷つけようと
You'll get up off the ground
あなたはまた立ち上がればいいだけ
'Cause morning rolls around
だって朝はまた巡って来て
And it's another day of sun

また別の晴れた日がやってくるのだから


And when they let you down
彼らがあなたを傷つけようと
The morning rolls around
朝はまた巡ってくるから


It's another day of sun
また別の晴れた日が
It's another day of sun

また別の晴れた日が

It's another day of sun
また別の晴れた日が
And It's another day of sun

それは、また別の晴れた日のこと

Just another day of sun
ただ、また別の晴れた日

It's another day of sun

また別の晴れた日が

Another day has just begun

また別の日がたった今、始まったばかり
It's another day of sun

また別の晴れた日が

 

It's another day of sun

また別の晴れた日が

 

 

※このAnother Day of Sunの歌詞は主人公二人と重なるようになっていて、その後の展開を想像させる曲になっているんですね。"brave or just insane(勇気か、もしくはただの狂気か)"なんて正にミアのオーディションを思い起こさせますし、"That'll never fade away(絶え間なくなり続ける音楽)"や"The ballads in the barrooms, left by those who came before(バーからはバラードが聴こえる、それは以前ここを訪れた者たちが残していったもの)"はセブの感覚そのものを歌っているかのようです。そして二人の結末も・・・フィナーレのメドレーはこの曲から始まります。

 

"another"という言葉は以前こちらの歌詞でもご紹介通り、「違う」という意味のほかに、「他の」または「次の」というだけで、「本質的には何も変わらない」ということを伝えたい時に使える言葉です。

 

この歌詞での"Another day of sun"というのは、一見、落ち込んでいようが、傷つこうが、何が起ころうと、また晴れた日はやってきてしまう、という現実を逆手にとって、励ましの意味を込めて歌っているように思えます。

が、曲調や歌声を聴いていると、必ずしも明るい意味だけで歌っている歌ではないように感じてくるのです。

 

この歌の素晴らしい所はそんな風に、「映画を観れば陽の部分だけを歌っているわけじゃないってことがわかるよ」、というわけではなく、初めて聴いた(観た)人にとっても、光と影の両方を感じ取れるような曲になってるところじゃないかと思うのです。