こんにちは、lemonです
感想は書いてなかったんですが、NHKで放送されていたドラマ、空白を満たしなさい見てました。
初回は阿部サダヲさん演じる佐伯のインパクトがとにかくすごくて
なんだか怖いドラマだなって思いつつ、全5話最後まで見てしまいました。
自殺の話なので、苦手な方は読まずに戻ってくださいね。
このドラマは、徹生(柄本佑)が一度死んだ3年後、復生者としてこの世に戻ってきたという話。
復生者がなんだったのかは最後まで明かされませんでしたが、生き返る人が続出したという設定。
徹生は自分が死んだことにも気づいておらず、死んだ時のこともなぜ死んだのかも覚えていませんでした。
会社の屋上から飛び降りたことで、自殺したのでは?と思われていました。
でも、徹生自身は自殺なんてしてない!と言い張ります。
自分の身に何が起こったのか、徹生はその空白を探すことに…。
1話の佐伯(阿部サダヲ)が怖いと思っていましたが、一番すごかったのは4話でした。
衝撃的な内容でした。
佐伯がどうとか、もうそういう話じゃなくなってた。
この考え方に衝撃!↓↓
人はいろんな自分を持っていて、出会った人の数だけ違う自分を内側に持っている。
その中に正常でなくなった部分ができたらその〝狂った〟部分を排除しようと他の自分に殺される。
職場、家族、友人など一緒にいる人が変われば口調や仕草、態度は変わるがそれもすべて自分。
その人たちとのコミュニケーションを繰り返すうち、自分の中に形成されてゆくパターンとしての人格を、原作者の平野啓一郎は「分人」と呼び、この分人の集合こそが「自分」なんだそう。
佐伯はゴッホを例えにその話を徹生に語りかけます。
徹生は、自分でも気づかないうちに心を病んでいた。
充実していると思い込んで、心身を休ませることなく働きすぎた。
その結果、自らその病んだ部分を捨て去って、まともな自分に戻って〝生きたかった〟。
徹生は死ぬ瞬間、生きたいと思っていた。
ドラマの中では他にこんな例えも。
ビル火災で火の熱さから逃れようと窓から飛び降りてしまうように、その苦しさから逃れたい一心で自ら死を選んでしまう。
生きたいと思って選択した行動で亡くなってしまう。
よく〝死にたいは生きたいだ〟と聞くけど、このドラマを見てその意味が少しわかったような…
芸能人が急に命を絶ってしまうことがあるけど、そういう時の心理ってこんな感じなのかと想像してゾッとした。
正常な意識がある時に自ら命を絶つなんてできないと思う。。その空白の時間は本人も気づかない。
気づく前に死んでしまっている。
この作者さんこそ復生者なのでは?と思えるほど、その心理描写がリアルで。
メンタル弱ってる時には見ない方がよさそう…。
画面にたくさんいのちの電話の番号が表示されてるのも怖かった。
最終回、自分の自殺を受け入れた徹生だったが、妻の千佳(鈴木杏)が抱えている問題を知る。
さらに、復生者が次々と消えており、徹生に残された時間もあとわずか…。
そこで徹生がまずしたことは、千佳とその母親の件を解決することだった。
自分が生きているうちにできることをしたい!
母親が何で千佳にあんな風に接してたのかはわからなかったけど、否定され続けてきた千佳にとって徹生がああやって両親に言ってくれたことで救われたんだろうな…。
幼少期の千佳のTシャツも真っ白になっててよかった。
徹生はいつ消えてもおかしくない状態。
千佳と息子と幸せな時間を過ごすほど、死にたくない、何であの時俺は自殺してしまったんだ!と激しく後悔します…。
でも、その時はついに……。
徹生は消えたんだろうな…。
急にブツッと終わったのが徹生の人生の終わりのようで。
ほんと、このドラマすごかったです。
怖くて見れなかったっていう人もいたと思う。
友達に勧めたら怖くて無理!って1話見て拒否されました(笑)
でも、ドラマのことちょこちょこ話してて。
最終回の話をしたらこんな返事がきました。
傍から見たら何不自由ない人が自殺しちゃってなんで!?ってなること、芸能人とかにも多いよね。
誰でも生きてるだけで悩むし、辛いし、そんな中でふと自殺を選択しちゃうか思いとどまるかってただそれだけだと思うんだよね。
今生きてる人も、死のうと思ったことがあっても生き続けてる人も、今は今で大変な事もあるからまた同じ事考えちゃうかもしれないけど。
そのタイミングをこの話だと分人がそう選択してそうなったって事で結局自殺って事にはなるんだけどさ…
誰だってあり得る事だろうな〜って思ったドラマ。見てないけど💦笑
ドラマ見てないのに!!
友達の感想にびっくり。
編集したけど実際はこの倍の感想が返ってきた(笑)
そうだなぁって思った。。
私も死にたいと思ったことあります。わりと本気で。友達はそのことも知ってるんでたっぷり返事してくれたんだと思う。
過去の話なので、もちろん今はそんなこと考えてないですよ
よく辛いことから逃げるな!とか言いますけど、最近見たドラマでもそんなセリフ吐く人いましたが…。
逃げていいです。手放していいです。
心って壊れるとなかなか元に戻りません。
自分にそう言ってあげられる人って少ないと思うから代わりに言いたい。
無理する必要なんてない。
ドラマの中で、たくさんいる自分(分人)の中から好きな自分を見つけることが大事という話が心に響きました。
なかなか感想が難しいドラマでしたが、最後まで見てよかったと思います。
もう一回最初から見たらまた感じ方も変わりそう。
※画像はお借りしました
原作、難しそうだけど気になる。