運転手不足から、バスの減便や、トラック輸送力の不足が深刻化しつつあります。

 

その対策は、現場の企業が可能な対策と、政府や自治体でなければ難しい対策があります。

現場の対策は、賃上げによる運転手確保ですが、運転手不足では、運転手の奪い合いになるだけです。

政府や自治体が可能な対策は、将来を見据えて、自動運転の促進や統合的な輸送体系の構築になります。

 

 

問題は、政府には、新しい輸送システムの構築の意思がないことです。

現政府にできることは、ライドシェアのような規制緩和か、外国人労働者の受け入れくらいです。

 

あまりに短絡的な発想で、時代が変化しようとしている今、世界から取り残される危険性があります。

 

 

 

では、政府や自治体は、どんな具体的な対策が考えられるのでしょうか。

 

よく知られた対策として、モーダルシフトかあります。

 

モーダルシフトに代表される輸送システムの変革は、20世紀から提唱されていました。

モーダルシフトは、温室効果ガスの削減に役立つだけでなく、輸送効率が高くなるので、運転手不足の対策にもなります。

 

都市間輸送は、鉄道や船舶で行い、都市内の輸送をEVトラックとするのが、理想形に近いと考えています。

ドローンによる空輸が話題になっていますが、効率は低い上、量的に増えてきた際には、管制が必要になってくると予想されます。

航空管制下では、ドローン輸送の最大の利点である速達性が失われるかもしれません。

そうなった時、効率の低さが大きなネックになります。

 

都市内の輸送は、陸上輸送が主力にならざるを得ないでしょう。

 

 

以前にも書いていますが、貨物船には、タンカー、鉱石等の運搬船、コンテナ船、バラ積み船、RoRo船等の種類があります。

鉄道でも、同様の種類がありますが、日本では、RoRo船に相当する貨物列車はありません。

 

RoRo船とは、Roll-On/Roll-Off船の略で、貨物を自走させて積み下ろしする貨物船のことです。

代表例が、フェリーや自動車運搬船です。

鉄道では、ピギーパックが該当します。

 

また、親ブログでは、小型トラックを横向きに搭載することも、提案しています。

これは、既存のホームに小型トラックを乗り入れ、そのまま積み下ろしをする方法です。

ローカル線を利用した宅配に利用できるのではないかと、考えています。

 

 

これらによって、2種免許を持つ運転手を、バスや都市内運送に集中させ、運転手不足を解消することを提案しています。

また、将来的には、バスや都市内運送も、無人化していくのです。

 

これとは別に、路線バスは、既存の駅を発着するようにし、パークアンドライドと併せて、鉄道の活用を促進します。

この方法なら、路線バスの路線長を短くできるので、必要な運転手の数を減らせます。

 

 

運転手不足に限らず、様々な産業で労働者不足が起こり始めています。

まずは、運転手不足を解消することで、他の産業の労働者不足も、解消していくことができると考えています。

 

これは、一例です。

このような提案が活発に行われれば、社会システムも、効率化していくことになるはずです。

 

 

 

 

近年の政治もマスコミも、夢も希望もない内容ばかりです。

少しは未来を見据えた方策を提案できないものでしょうか。