日本時間13日正午ごろ、ホルムズ海峡を航行中のタンカー2隻が、何者かによる攻撃を受けました。

当初、砲撃とみられていましたが、どうやらリムペットマインと呼ばれる吸着爆弾のようです。

飛来物を見たとの情報もありますが、現地は夜が明けており、砲弾の視認は不可能と思われます。見えるとしたら、ミサイルの噴射煙のような航跡ですが、ミサイルにしては破壊力が非常に小さいので、否定されます。
歩兵用ロケット弾とすると、その照準は甘く、全ての着弾が舷側の低い位置に集まるとは考えにくいところです。タンカーの舷側は低く、甲板は数倍広いので、角度の問題があるにしても、全ての着弾が舷側の低い位置に集まるのは不自然です。
また、ロケット弾の射程は短いので、航跡を辿ることで船舶などの発射点を特定できそうです。ワイヤー式の誘導弾は特に射程が短いので、至近距離から発射する必要があり、昼間の海上で発射点がわからないはずがありません。

タンカー攻撃の共通点は、以下のようなものがあります。
1.着弾は全て右舷
2.着弾は全て水面から1m程度、かつ機関室付近と中央部の二ヶ所
3.破壊は、舷側の鋼鈑を貫通する程度
4.日時は13日正午から午後3時
5.ホルムズ海峡を東行

一方、違いは以下の通りです。
1.積出港(国も)が異なる
2.船籍が異なる(ノルウェー/パナマ)
3.積荷が異なる
他にも、出航日が異なると思われます。

まず、着弾が右舷に集中していることから、その理由を推定してみましょう。
ホルムズ海峡を東行する場合、左舷がイラン側、右舷がオマーン側になります。陸上から攻撃したなら、イランからの攻撃は考えられません。海上からの攻撃としても、攻撃後の離脱を考えると、2隻とも右舷になるのは不自然です。
やはり、リムペットマインで間違いなさそうです。

航行中のタンカーにリムペットマインを取り付けることはできません。取り付けられるとしたら、接岸中です。
タンカーは、通常は左舷を接岸します。ですので、左舷にリムペットマインを取り付けるのは難しいと思われます。
着弾が右舷に集中したのは、着弾ではなく、リムペットマインの装着が右舷しかできなかったためと考えられます。

着弾が舷側の低い位置に揃っているのは、出航直前にリムペットマインを取り付けたためと思われます。
接岸中のタンカーは、周囲をオイルフェンスで囲みます。そのため、タンカーに近付くことは容易ではありません。出航のためにオイルフェンスを取り除いた時に、取り付けたのではないかと思われます。そのため、喫水が上がってしまった舷側に取り付けるしかなかったのだろうと推測されます。

以上から、出航直前にリムペットマインを取り付けたことで、ほぼ間違いないと思います。


では、犯人は誰なのでしょうか。
アメリカはイランを名指ししていますが、イランにできるのでしょうか。
他国の港湾に接岸中のタンカーに、リムペットマインを取り付けるでしょうか。
他国の港湾での破壊活動を、イランとして実行するメリットは、私は思い付きません。

私が考える犯人は、イスラム過激派のテロリストです。

彼らは、中東地域であれば比較的容易に活動できます。停泊中の民間船舶に爆弾を仕掛けるような戦術は、彼らが選択する手法です。

また、リムペットマインのような簡略で安価な兵器なら、入手可能と推測されます。自作も容易でしょう。

イスラム過激派が、ホルムズ海峡を航行中のタンカーを攻撃するメリットは、西側各国への警告と、イランとアメリカの関係悪化を狙えます。イラン・アメリカの関係悪化は、イランでの活動やテロリストの新規勧誘も容易になります。アメリカが強硬な態度を示すほど、イスラム過激派には都合が良いのです。

 

一方、イラン犯人説は、アメリカに都合が良いのです。
イランの石油資源は魅力的なので、親米政権への入れ替えを図りたいところです。

また、安倍総理の訪問中だったことも、日本には発言力がないことを示すことになります。今後も、アメリカに頼る外交を続けさせることができます。

ただ、アメリカ軍が公開した映像は、赤外線画像のように見えます。赤外線画像であれば、夜間に爆発物の取り外しをしたことになります。

不発弾の撤去は、視界が限られる夜間ではなく、昼間に行われるはずです。仮に、夜間に爆発物の取り外しを行ったのなら、イラン軍部が関わっている可能性が出てきます。

イラン政府トップが知らないとしても、むしろアメリカには都合が良いので、今後はイラン犯人説で突き進んでいくのでしょう。

 

日本の中東外交も、アメリカに振り回されるのでしょう。

その前に、参議院選挙後に出てくる対米譲歩が気になりますね。