安全保障は、実は多岐に渡ります。

 
まず、軍事力です。
次に、食糧安全保障です。
エネルギー安全保障、経済安全保障等が、続きます。
 
では、それぞれ日本の実力は、どれくらいでしょうか。
 
 
国防予算(防衛費)ランキング(2023年)は、日本は10位くらいです。
おそらく、来年は少し上になるでしょう。
GDP比で見ると、確かに低いのですが、中国もそれほど高くありません。日本の防衛費が急増したので、GDP比では大差なくなっています。
ちなみに、GDP比では、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアは、中国よりGDP比が高いようです。
 
 
次に、食糧生産額ランキングは、18位です。
これは、金額ベースで、カロリーベースではありません。
自給率で見ると、130位です。
 
 
日本のエネルギー自給率は、10%程度で推移しています。
これも、データがある51ヶ国中で48位です。
前述のエネルギー自給率も、原発は『自給』として計算していますが、それでもこの程度です。
 
総発電量で見ると、日本は5位付近です。
総発電量は、実質的な国力に近く、国の勢いを見ることができます。
中国は、ダントツの1位です。
 
 
経済は、GDPで4位です。
実質経済で判断するなら、エンゲル係数かもしれませんが、日本(約25%)と中国(約28%)は、大差ありません。
個人の実質的な経済力は、大差ないのでしょう。
 
 
財政安全保障では、日本はワースト級です。
 
対外純資産は、日本は世界一ですが、中国との額の差はほとんどなく、早晩、中国に抜かれるでしょう。
以前は、対外純資産を根拠に、有事には円高になりましたが、昨今では有事には円安傾向になっていることからも、日本の財政の評価が下がっていることがわかります。
 
債務残高は、世界第2位にも上ります。
GDP比でも、スーダンに継ぐ世界第2位で、中国の3倍に上ります。
国債の9割近くが、国内にあるとしますが、海外が持つ分だけでも、国家予算の1年分を超えます。
対外純資産を含めても、厳しい状況です。
そもそも、有事に、対外純資産を換金できると考えるのは、少々能天気です。
 
 
 
 
このように見てくると、日本の安全保障の弱点が見えてきます。
 
まず、財政は、大きな弱点と言えます。
短期決戦なら、大きな影響はないでしょうが、長期戦となれば、徐々にダメージが増してくるでしょう。
そもそも、今の日本のような赤字国債を中央銀行が買い取るのは、戦時下の財政運営です。日本は、既に、有事の財政運営をしているのです。
また、短期決戦で終わったとしても、戦費の負担で国内は荒れ、経済的侵略を受けることになります。
戦いに勝ったのに、経済は乗っ取られることも、あり得るのです。
 
次なる弱点は、エネルギー自給率です。
国内17ヶ所に石油備蓄基地を待ちますが、こんなものは最初に攻撃を受けるでしょう。
攻撃を受けなくても、半年余りで底を突きます。
 
国民目線では、最大の弱点が、食糧自給率です。
主食の米は、自給率も備蓄も充分ですが、飼料穀物を含め、食糧自給率は30%程度しかありません。
海上封鎖、あるいは商船攻撃を受ければ、食糧輸入は滞ります。
食糧不足に陥れば、あっという間に、嫌戦が拡がるでしょう。
 
経済は、意外に強い可能性があります。
内需割合が高く、一人当たりで見れば輸出額も低いので、有事にも耐えられる可能性があります。
 
 
以上を踏まえると、日本の安全保障の優先順位は、次のようになると思います。
 
1.エネルギー安全保障
 
2.食糧安全保障
 
3.財政健全化
 
4.軍備増強
 
 
軍事増強も、装備の拡充より、戦術や戦略の研究や、それに基づく訓練が重要で、兵站の維持のための準備を整えることだろうと思います。
7月の海自機の墜落事故は、実戦での作戦遂行能力と、訓練プログラムの作成能力の低さを露呈しています。
更には、対策が精神論になっており、合理的な思考さえできないのではないかと、不安になります。
 
 
今の日本政府の安全保障政策は、根本的な部分に問題があるように感じています。
 
 
 
 
日本政府は、安全保障政策において、元々強い軍事部門に注力し、防衛予算を激増させました。
ですが、非常に弱い食糧安全保障やエネルギー安全保障は、無視されています。
 
実際の戦争では、相手の弱点を衝くのが、基本的な戦略になります。
当然、継戦能力に直結するエネルギーの弱点を攻撃するでしょう。
原発への攻撃は、国際世論を敵に回すことになるので、最後のカードとして取っておくとしても、洋上封鎖、備蓄基地攻撃、商船攻撃といったオプションを
 
 
 
 
 
日本は、武力による安全保障しか考えていないように見えます。
安全保障は、総合的に考えないと、国は乱れます。
特に、食糧とエネルギーは、日々の生活に直結するため、絶対に外せない項目です。
戦争になると、プロパガンダ合戦も始まりますが、なぜプロパガンダに走るのか、考えておく必要があります。
 
 
愛国心では、腹が満たされないどころか、生きていくだけでも難しくなります。
そんな状況では、戦意なんか消えてしまうでしょう。
そもそも、安全保障とは何なのかを考えると、腹が満たされない安全保障なんか、あり得ないことです。
国民の日々の安全・安心・安定した生活を守ることが、安全保障です。
それを踏まえると、国民目線の安全保障なんか、全く考えていないことがわかります。
 
武力による安全保障は、国民の生命で国体を維持する手法です。
国体を維持することが、国民の安全を維持することに繋がらない限り、武力による安全保障は、意味がないのです。
 
 
 
多岐に渡る安全保障項目で、かなり良い方の武力にばかり力を入れる政策は、まるでチンピラです。
 
チンピラは、自分の身を守ろうと、ナイフや拳銃を携帯しようとします。
ですが、真っ当な金儲けはしないし、当然、食い物もないので、飯を食わせてもらえるところに転がり込み、金も毟り取ります。
食糧安全保障や経済安全保障を軽視する日本政府に、よく似ています。
 
同じ悪党でも、賢い連中は、グレーゾーンの商売で荒稼ぎし、その金で美味いものを食い、武器もコッソリと用意します。
 
そんな悪党とチンピラが喧嘩したら、どちらが勝つでしょうか。
悪党なら、自分の手を汚さずに、チンピラを片付けるでしょう。
 
本気で安全保障を語るなら、こんな悪党を想定し、上手く遇らうことを考えるはずです。
 
 
 
日本をチンピラにしたくないから、うるさく小言を言う伊牟田でした。

 

大谷翔平選手の伝説的な活躍が、止まりません。

 

40-40は、劇的でした。

50-50は、華々しかったですね。

 

 

 

40-40達成は、2024年8月23日(現地時間)でした。

前日までに39-39として、ダブル王手を掛けていたので、当然、期待は盛り上がっていました。

 

まず、4回に1死2塁からの3盗を決めて、残るは本塁打のみとしました。

 

7回裏2死、1塁にキケ・ヘルナンデスを置いて、打席に入りましたが、2ゴロに終わりました。

8回裏のドジャースは、三者凡退に終わり、9回は5番スミスからの打順となったので、1番の大谷まで回らないだろうと思われました。

ところが、3-3の同点で迎えた9回、奇跡が連続します。

 

同点の最終回なので、得点があればサヨナラです。

大谷に打順が回るとしたら、2死満塁しかありません。

すると、5番スミスは死球、6番エドマンはヒットで無死1・2塁となります。

ロバーツ監督は、7番ロハスに送りバントを命じて1死2・3塁し、8番ラックスと9番で勝負することを選びました。

ですが、8番ラックスは2ゴロで、3塁走者スミスは動けません。

9番キケ・ヘルナンデスに替えて、代打マンシーを出すと、四球で2死満塁!

なんと、これしかない同点2死満塁で、大谷に回ったのです!

大谷選手は、初球を満塁サヨナラ弾!!

 

勿体ぶって、最後の最後に四尺玉の花火で締めくくりました。

 

 

 

劇的な40-40に対して、50-50は少し予想を外された達成となりました。

 

50-50はギリギリのところで到達しないのではないかと、私は弱気な想像をしていました。

そんな想像を打ち砕き、超えていくのが、ユニコーンたる所以ですね。

 

48-49で迎えた9月19日(現地時間)、この試合で50-50があるかもと思った人はいるでしょうが、多くは、盗塁だけでも達成してほしいとか、本塁打も王手を掛けてほしいといったレベルだったと思います。

まさか、通過してしまうとは、誰も思わなかったでしょう。

 

第一打席は、ツーベースで出塁し、3盗。これで、50盗塁を達成!

第二打席は、ヒットで出塁し、2盗。

第三打席は、スリーベースを狙うが、3塁でアウト。

ここから、花火ショーが始まります。

第四打席は、走者2塁からツーラン。

第五打席は、走者2・3塁からスリーラン。これで、50-50を達成!!

第六打席は、走者1・2塁からスリーラン。

 

 

 

 

40-40は、劇的な満塁サヨナラ弾で決めましたが、50-50は通過点とばかりに、加速して通過していき、終わってみれば、51-51に到達していました。

 

 

数十年後、野球小僧に大谷翔平伝説を聞かせる時、40-40を満塁サヨナラ弾で決めた話をした後で、どうやって50-50を決めたかを聞いたら、どんな想像をするでしょうか。

「逆転満塁サヨナラ本塁打」、「代打逆転満塁サヨナラ本塁打」は出てくるかもしれませんが、3本塁打2盗塁で一気に通過したとは、中々出てこないでしょう。

 

6打数6安打3本塁打2盗塁10打点。

これで、日本人シーズン最多打点とドジャース・シーズン最多本塁打を更新し、ドジャースのプレーオフ進出も決めたのです。

他にも、本塁打&盗塁をセットで決めた試合が13試合になり、これも最多タイ記録でした。

(翌日には14試合として、新記録になりました)

1試合での、5本以上の長打と複数盗塁も、3本塁打と複数盗塁も、史上初でした。

 

 

 

 

ちなみに、50盗塁目の3塁ベースは、取り外されると、直ちにロサンゼルスに空輸されたようです。

 

そして、大谷翔平選手は、50本塁打の直後に、追い剥ぎに遭ったようです。

バットだけでなく、プロテクターからスパイクまで、ありとあらゆるものを剥ぎ取られたようです。

唯一、ボールだけは、戻ってこなかったようです。

 

ついでに言うと、大谷選手が盗塁を成功する度に、ベースも抜き取られているようです。

 

 

 

 

私は、「ナスカの地上絵を宇宙人が書いた」と言われても、あんな下手な絵を宇宙人が書いたとはおもいませんが、「大谷翔平は宇宙人だ」と言われたなら、伝説的な活躍から信じてしまいそうです。

 

 

レバノンで、携帯用通信機器が次々と爆発しています。

 

この事件には、台湾だけでなく、日本も巻き込まれています。

下手をすると、日本も、イスラム過激派の標的になる可能性さえ、あります。

色々な意味で、イスラエルやユダヤ系企業から、直ちに離れるべきでしょう。

直接的な危険性で言えば、中国、北朝鮮以上かもしれません。

 

 

 

 

今回の爆発は、重大な問題を含んでいます。

 

まず、民生品に爆発物が組み込まれていたことです。

ヒズボラが一括購入した製品の中に、爆発物が組み込まれていたのですが、基本的に民生品です。

日本国内にも、イスラエルが関係する製品は、色々入っているはずです。

例えば、自動車の自動運転装置は、イスラエル製だったはずです。

つまり、イスラエルがその気になれば、日本の自動運転車に事故を起こさせることは、不可能ではないということになります。

イスラエル政府の機嫌を損ねれば、そんな報復の可能性は否定できなくなりました。

 

イスラエルだけでなく、ユダヤ系の企業も、警戒しなければなりません。

台湾企業は、名義貸ししただけで、ハンガリーのペーパーカンパニーを経由して、ユダヤ系企業が製造したと推定されます。

名義貸しを含め、ユダヤ系企業には警戒しなければなりません。

 

 

次に、テロが飛び火するリスクです。

今回の事件は、日本製と記されたトランシーバーが使われました。

日本企業が関与したとなれば、日本はイスラムの敵となり、様々なテロの標的になります。

今回の事件では、子供も被害を受けているので、日本の子供も標的になってしまいます。

 

爆発したトランシーバーは、10年ほど前に生産終了しており、半年前に配布された今回の製品とは、時期が一致しません。

日本が関係していないと考えられますが、日本の信用を悪用されたことは間違いありません。

今後は、ユダヤ系企業を排除しておかなければ、日本も、イスラエルの戦争に巻き込まれてしまいます。

日本が、イスラエルのために、自国民を犠牲にして戦うことになってしまうのです。

 

 

過去には、日本郵船がチャータした船が、襲撃されています。

この時は、日本には実質的な損失はありませんでしたが、イスラム過激派が、賢くユダヤ系企業だけを標的にしていたからです。

ですが、イスラム圏でのテロに日本企業が関係したと思われてしまうと、それが偽装だったとしても、危険が日本にまで及ぶことになります。

 

 

 

 

イスラエルへの制裁は、猶予のないところまできているように思います。

 

個人的には、ユダヤ人排斥は望みません。

ですが、ここまで手段を選ばない戦術を使うようになったイスラエルを、到底、擁護できません。

ネタニヤフがやっていることは、どんどんヒトラーに近付いています。

ガザでも、レバノンでも、無差別攻撃です。

多くの子供を殺しています。

 

 

昨日、中国で日本人男児が殺害されました。

中国政府は、犯人を逮捕し、取り調べているようです。

6月の日本人学校のスクールバス襲撃でも、犯人は逮捕されています。

中国政府としては、大国の体面があるため、法に則り、犯罪者を処理するところを見せなくてはなりません。

後進国のような、反日無罪を続けていられないのです。

もちろん、狂人は現れますが、中国国民も、少しずつ大人になり、今回のような事件に反日無罪は持ち出さなくなりました。

 

 

一方、今回の通信機器爆発は、無差別攻撃であり、子供の死者も複数出ています。

幹部は、冷静に判断するので、日本が無関係であることは理解するでしょうが、親族を傷つけられ殺された個々人が、冷静に行動するとは限りません。

日本がターゲットになるリスクが、増してしまいました。

 

それ以上に危険なのが、イスラエルでしょう。

自分達が敵だと判断したなら、ありとあらゆる手段を用いて無差別攻撃を仕掛けていきます。

自衛と言いたいかもしれませんが、そこには、狂気が感じられます。

ネタニヤフらを止められないなら、ユダヤ人も同じ穴の狢と見て、排除するしかありません。

実際、日本製を装い、爆発物を配布しているので、日本は、信用を傷つけられる実害を被っているのです。

イスラエルへの制裁も、ユダヤ系企業の排除も、やむを得ないところでしょう。

 

 

 

 

不思議なのは、日本製と表示されているトランシーバーが次々と爆発しても、「日本製は表示だけで、日本は関係ない」として、パレスチナが冷静に判断できることを期待しています。

中国政府の軍事行動には、あれほど神経質で冷静さを失っているのに、日本製と書かれたトランシーバーが爆発しても、パレスチナが冷静に判断すると思える神経の方が、私は怖いです。