名目GDPが、ドイツに抜かれて4位に転落しました。

2年後には、インドにも抜かれて5位に転落します。
下手をすると、イギリスにも抜かれて6位になるかも。
 
 
人口が多い新興国に抜かれていくのは、わからないでもありません。
中国はもちろん、インド、インドネシア、ブラジル等は、人口も遙かに多いので、日本が足踏みすれば、抜かれるのは当然です。
 
ですが、ドイツやイギリスは、人口は少なく、社会や経済も成熟している国です。
成長の余地は大きくなく、本来であれば抜かれるはずがない国です。
そのような国にも抜かれてしまうのは、日本の衰退が激しいことを示しています。
 
 
 
 
一部に、「金利差から円安になり、ドル建てのGDPで順位が落ちただけだ」との意見があります。ですが、都合の良い部分だけを取り出しているだけです。
 
なぜ、金利差があるのか、なぜ金利差を埋められないのかを、無視しています。
また、円安誘導をしていた安倍晋三氏の政策も、キチンと検証する必要があります。
 
 
昨年10〜12月期のGDPは、同年7〜9月期との比較で、-0.1%でした。
これは、円建てによる数値です。
円建でも、マイナス成長なのです。
 
1〜3月期は、中国経済の低迷で資金が日本に流入し、一時的に株高になっていますが、こんな都合が良い状況は、長くは続かないでしょう。
低迷くらいなら、日本に資金を移すでしょうが、もし、中国経済が破綻すれば、貿易の20%以上を中国に依存する日本経済も、大きな影響を受けることになります。
当然、日本から別の国へと、資金は流出していくでしょう。
都合よく、中国経済が低迷、ジリ貧となってくれれば良いのですが、そんなに甘くはないでしょう。
 
 

中国経済の破綻は、経済だけでなく、日常生活にも影響します。

安い中国製品が入ってこなくなれば、産業は回らないし、日用品も価格が高騰します。

日本経済は、海外依存度が高く、食糧の7割、エネルギの9割を海外に依存しているだけでなく、日用品も多くを海外に依存します。
そのかなりの部分を、中国に依存しています。
日本の景気が冷え込めば、大きく円安に振れます。
 
 
 
 
 
円は高ければ高いほど、良いのです。
そうすれば、食糧やエネルギを楽に輸入できます。
円が高いと、輸出産業に影響しますが、生産性を向上させる(価格低減)、商品価値を上げる(高付加価値)等で、輸出を維持できます。
 
円が高くても、国内で対応の余地がありますが、円が安いと、手も足も出なくなります。その結果、食糧を輸入できず、生活できなくなっていきます。
現に、今、食品価格が高騰し、様々な支援策が打ち出される状況に陥っています。
 
 
 
私の記憶は、「世界第2位の経済大国」ですが、それも「今は昔」です。
 
「金利差が〜」なんて呑気なことを言ってる間に、GDPは10傑からも落ちこぼれていきます。
そんなことになれば、国内で餓死者がでますよ。
円安でGDPが目減りするなら、食糧も買えなくなるのですから!
 
円の存在価値まで低下すれば、基軸通貨からは外されてしまうかもしれません。
そこまで落ちぶれれば、新規国債も発行できなくなり、日本は破綻します。
 
日本の破綻を、座して待ちますかね。