一昨日、メッシ選手が所属するインテル・マイアミとヴィッセル神戸とのプレシーズンマッチが、国立競技場で開催されました。

 
ハッキリ言って、そんなことはどうでも良く、国立競技場がガラガラだったことの方が、気になりました。
満席で68000人も入れる国立競技場に、28614人しか入場しなかったのです。
4割を超えた程度。
入場者の多くはゴール裏の席で、メインスタンドには、人が入っていませんでした。
 
どう見ても、興行的に失敗していますが、その失敗理由も、取り敢えず無視します。
 
 
 
 
数日前、マイアミは、メッシ選手を伴って香港で試合を行っていますが、メッシ選手が出場しなかったので、問題になっていましたね。
 
 
次回からは、中国の人々には、日本に来て国立競技場で観戦してもらいましょう。
貧国ニッポンでは、高いチケットは売れないので、金満国チャイナに売って、日本に来て頂けば、旅行業界も潤います。
 
これこそ、自公政権が目指していた観光立国ではないでしょうか。
 
 
 
 
日本人は、中国人観光客をもてなし、お金を落として頂くのです。
日本人も中々見ることができないものも、中国人に見せ、リピーターを増やすのです。
 
素晴らしい。
実に、素晴らしい日本の未来です。
 
流石、自公政権が描く未来は明るい!!
 
 
 
って思いますか?
 
 
観光に力を入れることを、私は否定はしません。
私が考える外国人の観光は、日本の文化を知ってもらうことにあります。
日本の中を知れば、相互に紛争が起こりにくくなります。
それを期待しています。
 
 
ですが、産業としての観光を考えると、不安定さと為替が問題になります。
為替が円安なら、海外からの観光を呼び込みやすくなりますが、食糧やエネルギ輸入には不利に働くため、日常生活は貧しくなります。
工業製品も、円安が有利に働きますが、工業製品は製造の自動化が容易なのに対して、観光は労働力集約型の産業なので、人件費が価格に影響しやすい性質があります。
そのため、為替が価格に影響しやすいのです。
 
また、人の感情にも影響されやすい性質があります。
風評や国情、流行り廃りも、収益を変えてしまいます。
例えば、今は金満国チャイナも、いつ崩壊するかわかりません。
インバウンドや爆買いをあてにすると、その国の国情に、自国の生計を頼ることになります。
 
このように、観光産業は、外的要因で収益が変動しやすい不安定な産業なのです。
だから、観光産業を、国の外貨獲得の主役にしてはならないのです。
(観光産業を否定しているのではなく、観光立国に傾注しすぎないように忠告しているのです)
 
 
 
ただ、工業や農水業等の製造系の産業が弱体化すれば、観光業に頼るしかなくなります。
 
観光産業は、科学技師のレベルが低くても、語学さえできれば、やっていくことができます。
語学も、読み書きは不要で、片言の会話ができれば、やっていことができます。
もちろん、接客業のノウハウは大切だし、一朝一夕では築くことは難しいでしょう。
でも、大半は経験や個人教育でカバーできる意味では、高い教育レベルを必要としません。
数十年、あるいは百数十年前の天才が発見・発明した内容を系統的に教える、理工系の高い教育レベルの必要性は、ほとんどありません。
博士課程にもなれば、現時点の最先端の研究ですが、このような高度な教育を経た人材は、観光産業では必要になりません。
 
 
なので、観光産業にばかり力を入れすぎると、教育が疎かになり、国力を大きく落とすことになります。
『科学立国』と言いつつ、科研費は削られ続けています。
正に、貧国ニッポンを作り上げようとしているように、見えてしまうのです。
 
 
 
 
一昨日の試合で、客席が閑散としていたのは、週の真ん中の平日であること、神戸のチームなのに東京で開催したことも、理由に上げられます。
ですが、チケットが安いネット裏は満席に近かったのに、高いチケットの売行きが悪かったのは、事実です。
日本は、高いチケットの購買力が、かなり落ちているのでしょう。
 
冗談ではなく、本当に貧国ニッポンへの道を、進み始めているように思えるのです。
 
 
 
 
なんとか軌道修正し、見返りのない防衛費を増やすのではなく、未来への投資として、教育費や科研費を増やしていくべきです。
 
貧国ニッポンにならないために!