能登半島地震を受けて、1月は地震に関わる記事を自粛していました。

その間にアクセスが多かった過去の記事は、「イワシの大量死は大地震の前兆か?」でした。
 
そこで、最近のイワシの大量死を調べてみました。
 
2024年 1月10日 北海道せたな町海岸
2023年12月14日 三重県志摩市海岸
2023年12月 7日 北海道函館市海岸
2023年10月16日 熊本県天草市周辺
2023年 7月 2日 韓国済州島海岸
2023年 2月 7日 新潟館糸魚川市海岸
 
 
時期的に、能登半島地震に最も近いのは、昨年12月14日の三重県です。
距離的に最も近いのは、昨年2月7日の新潟県です。
 
 
 
 
さて、三重県のイワシの大量死は、震央まで300kmほど離れています。
また、大量死から地震発生まで、18日も離れています。
 
仮に、イワシの大量死が地震に関係しているとしても、少なくとも18日間に渡って、少なくとも半径300kmの範囲で、M7クラスの地震にそなえなければならないのです。
18日間、半径300kmの範囲で大地震に備え続けることは、現実的ではありません。
その範囲に入る都府県は、少なくとも1都2府21県にもなります。
羽田空港の4本ある滑走路の1本が1週間閉鎖されただけで、東北新幹線が1日普通になっただけで、大混乱に陥るのです。
東京都から岡山県までが地震に警戒したら、途轍もない大混乱に陥ります。
日本の大動脈が止まるのです。
輸送は止まって物資は入ってこないのに、人々は非常用品の買い出しに走り回るのです。
日用品さえ手に入れられなくなるのです。それも18日間以上です。
それこそ、死者さえ出かねないレベルの大混乱になります。
 
 
最も近い新潟県の場合でも、震央まで80kmは離れています。
面積は、1/14ほどになりますが、期間は18倍以上になります。
混乱に巻き込まれる人口こそ減りますが、混乱が起きることは確実です。
そして、期間が長いので、地震発生時には、逆に油断しているかもしれません。
 
 
イワシの大量死で地震を予知できても、実は、それ自体が役に立たないのです。
結局、混乱に巻き込まれないように、日頃から地震に備えておくしかないのです。
 
 
 
 
ところで、イワシに地震を予知できると仮定して、なぜ能登半島周辺で、イワシの大量死がなかったのでしょうか。
 
イワシは、どこにでもいる魚です。
地震を予知して大量死を起こすのなら、ポツンポツンとしか起きないのは、不自然です。
地震の直前には、能登半島を中心とした地域で、海岸線がイワシで埋め尽くされなければ、おかしいでしょう。
 
なぜ、能登半島を中心とした地域で、もっと多くの地域で、イワシの大量死が起きないのでしょうか。
 
 
 
 
イワシが地震を予知して大量死を起こしているのなら、色々と矛盾してしまいます。
イワシが地震を予知できているとは、思えないのです。
 
オマケに、予知できているとしても、できる準備はなく、結局、日頃からの備えを心がけていくしかないのです。
 
 
なので、イワシが大量死をしていても、地震と結び付けないことです。
下手に結び付けてしまうと、世間が混乱し、日常生活にも支障をきたすだけです。
やめておいた方が、身のためですよ。