屋久島町沖に墜落したオスプレイの捜索は、遅々として進んでいません。

捜索海域は、30mほどと深くはありませんが、未だに見つかっていません。

考えられる理由は、周辺海域の視界が悪いのかもしれません。

とは言うものの、やたらと時間が掛かっています。

日本の対潜能力にも、疑問符が付きますね。

 

 

 

ブラックボックスが見付からないと、事故原因の調査は、難しくなります。

ブラックボックスが見付からない場合の事故調査は、機体の破片や、直前の通信内容、レーダー画像、目撃者等の情報から、推測することになります。

 

事故調査官は、そういった情報の収集に努めていると思われます。

そして、離陸から墜落まで、場合によっては、離陸前に遡って、原因を探っていきます。

 

 

 

 

さて、流れを追って、見ていきましょう。

 

情報が錯綜していますが、離陸から墜落までの流れは、以下のようなものだったようです。

 

 

2023年11月29日

 

離陸時刻(岩国基地)

 13時09分?   14時15分?

 

エマージェンシーコール(メーデー?)発信

 14時30分頃?

 

屋久島空港への連絡

 14時35分頃

 

墜落(屋久島空港 南島沖3km付近)

 14時40分以前? 14時45分頃?、14時47分?

 

 

色々出てきています。

墜落時刻は、14時30〜47分の間とみて、間違いないでしょう。

岩国基地から現地まで、500km足らずなので、離陸から1時間余りで現場上空に差し掛かったと思われます。

すると、離陸時刻は、13時過ぎから13時半頃と推定できます。

14時15分に離陸したとの情報は、怪しいです。

 

屋久島空港には、管制塔がありません。

なので、管制は、鹿児島空港が担うようです。

屋久島空港には空港職員は常駐しているようで、エマージェンシーコールを受けた鹿児島空港から、屋久島空港に緊急着陸がある旨の連絡が入ったようです。

 

 

事故調査官は、鹿児島空港の管制官の聞き取りと通信の録音、レーダの記録を、入手済みでしょう。

また、報道には、「自衛隊のレーダから機影が消えた」とあったので、自衛隊(鹿屋基地?)のレーダ記録も、入手済みでしょう。

管制官は口が堅いのでしょう。(記者の実力不足?)

全く、情報が聞こえてきません。

 

破片は、いくつか回収されているようです。

ローターブレードらしき物や、乗員の持ち物等が、回収されていますが、映像をチラ見しただけでは、なにもわかりません。

 

目撃情報が、意外にあります。

天候がまずまずで、見通しも悪くなかったためでしょう。

目撃した内容は、概ね、「左翼のエンジンが火災」、「同エンジンが爆発」、「左翼のローターが外れた」、「左に横転した」、「背面になって墜落した」等です。

素人が見ているので、火災とバックファイヤーが見分けられるか、わかりません。しかも、取材している記者も素人なので、内容は鮮明さを失います。

また、数km離れていたので、詳細に見えたとも思えません。

左エンジンか、その周辺でトラブルが起きた可能性があるとしか、言えないでしょう。

 

 

 

 

現時点で公表されている情報では、ほとんど何もわかりません。

 

一般に、航空機の事故は、巡航中には起こりにくいものです。

当該機は、岩国基地を離陸し、嘉手納基地までの巡航中に、何らかの異常が発生した。

こういったトラブルは、原因を推定しにくいものです。

 

 

墜落前に、パイロットは異常に気付いていたことは、確実です。

警報が鳴ったか、振動や騒音の変化があったか、とにかく、緊急着陸が必要だと判断するくらいの異常があったのです。

その場所は、墜落地点から、精々100km以内の範囲です。

 

空港至近で墜落しているので、ローターのチルト機構も関係しているかもしれません。

オスプレイは、着陸前にローターをチルトさせて、着陸態勢に入ります。

最初のトラブルでチルト機構にも問題が発生し、ローターの角度を変える際に致命傷を負ったのかもしれません。

 

 

ただ、現時点では、憶測でしか話すことができません。

まさかと思いますが、僚機との接触も、否定できません。

 

いずれにしても、この程度で、墜落原因の想像は、やめることにします。

 



 

 

さて、マスコミ報道では、オスプレイの飛行停止が問題になっています。

原因判明まで飛行停止するのは、悪い判断ではありません。

 

ただ、原因究明に繋がる報道は、全くと言ってよいほど、聞こえてきません。

そもそも、原因に繋がる取材をしていないように思えます。

相手はアメリカ軍なので、ガードが固いことはことは理解できますが、それにしても、情報が流れてきません。

 

マスコミの興味は、オスプレイの危険性を報じることだけのようです。

その割には、原因には興味がないようです。

原因がわからなくても危険性がわかるのが、マスコミの凄いところですね。(笑)

 

まぁ、いつものことですが・・・