これまでは、本案の空母の機能を見てみましたが、今回は、乗組員について考えてみたいと思います。
 
 
空母は、乗組員が多い艦船です。
世界の主要な空母の乗組員数を見てみましょう。
 
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基本的には、カタパルトを装備する空母は、乗組員数が多いようです。
ですが、古い「キティホーク」は無視すると、カタパルトを装備する空母は全て原子力です。通常動力の空母は、カタパルトを装備しません。
乗組員数の大小がカタパルトによるものか、原子炉によるものか、はっきりしません。
この件は、先送りします。
 
 
私の力で予測できる乗組員数をまとめることにします。
 
まず、航海要員です。
こちらは、30名もいれば足りてしまいます。
船長、一等航海士、二等航海士、三等航海士、機関長、一等機関士、二等機関士、三等機関士、甲板手×6名、機関員×6名、事務・厨房員×3が、外航船の標準的な構成です。わずか23名の構成です。空母の乗組員数は遥かに多いので、厨房員は桁外れに増えますが、厨房員の除くと20名でも航海できるのです。
 
次は、パイロットです。
パイロットは、1日2回以内とします。
では、各機体の飛行回数と時間は、以下の通りです。
 
 F35C   : 空中哨戒    2機 × 12回 = 24回
          スクランブル  4機 ×  1回 =  4回
          攻撃部隊   18機 ×  2回 = 36回
 
 EA18G  : 攻撃部隊    4機 ×  2回 =  8回
 
 E2D    : 空中哨戒    1機 ×  6回 =  6回
          攻撃部隊    2機 ×  2回 =  4回 
 
 CMV22B : 空中給油    2機 ×  2回 =  4回
 
 SH60   : 対潜哨戒    1機 × 10回 = 10回
 
以上の中で、空中哨戒任務のE2Dは、1回の飛行時間が長いので、搭乗回数を1日に1回とします。
これを基に、機種別に搭乗員数を計算してみます。
 
 F35C   : 1名 × 64回 ÷ 2回/日       = 32名
 EA18G  : 2名 ×  8回 ÷ 2回/日       =  8名
 E2D    : 5名 ×( 4回 ÷ 2回/日 + 6回)= 40名
 CMV22B : 4名 ×  4回 ÷ 2回/日        =  8名
 SH60   : 4名 × 10回 ÷ 2回/日        = 20名
                           <合計> 108名
 
これらを踏まえ、予備的な人員を含めて、搭乗員は120~150名が妥当だろうと思います。
 
整備士は、1機に5名として、40機×5名で200名とします。
 
管制部門は、民間航空では、離発着・地上滑走・航路の3部門に分かれています。
空母では、発着艦・フライトデッキとハンガー・空中の3部門に分けるべきだろうと思います。それぞれ3交代で任務にあたり、1部門を3名とすると、管制部門は30名くらいとなるはずです。
 
支援車両関係は、消防車を除くと乗員は1名です。また、通常は使用しないフォークリフトもあるので、26台を動かす要員は、交代要員を含めて40~50名くらいでしょう。
爆装や給油の要員は、各駐機スポットに3名で3交代とすると、162名になります。
カタパルトの誘導員、着艦後の誘導員を10名×3交代とすると、30名になります。
 
以上を合計すると、航空関係は650~700名となります。
アメリカの最新原子力空母ジェラルド・F・フォード級の航空部門要員は、2480名だそうです。本案の空母はこれの4割程度の性能ですので、1000名近い乗組員が居ても不思議ではありません。
一方、同規模のシャルル・ド・ゴールの航空要員は550名です。これには管制関係が含まれているのか分かりません。
私の実力では、これ以上の精度は無理ですので、本案では航空関係の乗組員は650名とすることにします。
 
 
 
次回は、航海部門をまとめます・・・(できるかな?)