皆さんおはようございます。
熊本空港で帰りのフライトを待つ俊雄コーチです。
朝の8時から熊本ラーメンを食べました。
いつ食べても美味しいです。
レースウィークはチームの方との食事に同席させてもらっていますので、ラーメンは今日が初でした。
コーチの両親が熊本ですので、小さい頃から訪れる場所でした。
大好きなおじいちゃん、おばあちゃんのお墓参りもしたかったのですが、今回はとてもそんな時間をとることができませんでした。
でも、おじいちゃん、おばあちゃんなら理解してくれると思います。
金曜日のお昼に到着したら、今回の舞台は大分県のオートポリスというレーシングコースです。
オートポリスは熊本県との県境付近の山の上にあります。
ですから道中は阿蘇の雄大な自然を見ながら移動。
山道なので、とてもくねくねしていたり、急勾配だったりするのですが、三宅選手が運転してくれました。
さすがはプロドライバー!
運転が滑らかで、全く酔いません。
速く走る=滑らかで繊細な操作
一般道の運転も全然レベルが違います。
金曜日はトラックウォークと言って、レーシングコースを実際に歩いて細かいチェックをしたりします。
三宅選手は何度も走っているので、コース自体は覚えていますが、変化している部分の確認や路面の状況、そしてレース時の走り方などをエンジニアさんと会話しながら歩きます。
1周は5km弱。
これだけでも大変なのに、このオートポリスは山に囲まれているので勾配がすごい!
このストレートは下り10%勾配。
『ジェットコースター』との愛称がつけられるほどです。
右端のカーブはほぼ平坦な勾配ですから、いかに下っているかが分かりますよね。
土曜日からはファンも多くなってきます。
ファンサービスの時間も設けられていますが、そこで私も写真をお願い!
三宅選手、なにやらハンドシグナルを送ってくれていますが、これが何か分かります?
チームメイトの佐藤選手と共に、いつも和やかな雰囲気のチームです。
ちなみに傘を持ってくれているのが、それぞれのドライバーをサポートするマネージャーさん。
コーチもマネージャーさんと役割を分担して、三宅選手のサポート(時々佐藤選手も)をしています。
三宅選手のスーパーフォーミュラの前に行われる、スーパーフォーミュラライツでは今大会で木村選手が初めての優勝を遂げました!
スーパーフォーミュラライツはレースウィークに3レース行います。
そのうちの2レースで優勝したので、かなり自信につながることでしょう。
ここまでなかなかしっくりこないレースが多かったのですが、この優勝を経て、また強くなってくれるのでは無いかと期待しています。
三宅選手は土曜日の予選で5番手からのスタートを獲得。
これまでの予選最高位ですから、チームとしても士気が高まります。
テレビでのスタート前のインタビューを受けたりと、意外と忙しいものです。
とはいえ、今年度のルーキーは三宅選手と佐藤選手の2人のみ。並み居る猛者達から順位を上げることは、そう簡単な事ではありません。
コーチはウォーミングアップから、レーススタート直前まで、できることを淡々とやるのみです。
レースは他のチームを上回るようなペースで周回し、徐々に苦しくなってくる時にアドバイザーである先輩ドライバーや、エンジニアさんが無線で励ましたり、状況や戦略を伝えます。
『ここが踏ん張りどころだぞ!頑張ろう!』
『このままいけば、表彰台取れるよ!』
『全体の中でもペースがいいよ』
『ここから、さらに集中だぞ!』
ドライバー1人ではなく、メカニックさんも戦略によってタイヤ交換や万が一のトラブルに常に備えています。
チームとして必死にチャンスを掴もうと、努力している姿は本当に心打たれるものです!
そんなチームに呼応するかのように、素晴らしい集中と走りでスタートから順位を上げ、見事3位表彰台を獲得!
チームも今年度新設ですから、初の表彰台。
チームの皆さんも安堵と喜びで大賑わいでした。
コーチもチームの皆さんと一緒に大喜びしましたよ!
特に三宅君が週に2回から3回、きついトレーニングも絶対にやり切る姿、そしてレースウィークは悩んだり不安を抱いている姿を近くで見ているだけに、ゴールまで残り6周くらいから、平常心ではいられませんでした。
喜びでこれだけ感情が揺さぶられたのは、記憶にもありません。
HRCのツイッターにチームの喜び具合がまとめられていました。
#スーパーフォーミュラ 第4戦オートポリス 決勝で3位🥉表彰台を獲得したTEAM GOH @TEAMGOH_53_55 三宅淳詞選手 @Atsushi_Miyake の喜びの声をビデオ📹でお届け😁#SF #SuperFormula #PoweredbyHonda#HRC #HondaRacing #ホンダモースポ pic.twitter.com/TrA44hkXfA
— Honda Racing (@HondaJP_Live) 2022年5月22日
大喜びをするタイプではない三宅選手でしたから、淡々としたものでしたが、この瞬間のためにチームの皆さんも徹夜で作業をしたり、データを確認したりされているのです。
趣味ではなく、本当に三宅選手の人生がかかった今シーズンですから、本当に素晴らしい表彰シーンでした!
(写真提供:TEAM GOH)
会見でも堂々とした姿です。ルーキーが表彰台に乗れること自体が偉業。
もちろん2位、1位とありますが、簡単に『次は優勝目指します』なんて言えるほど甘い世界ではありません。
ですが、このチームと三宅選手なら『何かやってくれるぞ!』という期待感がレース界から感じられるようになっています。
そして、それに応えるだけの努力をしている事も。
(写真提供:TEAM GOH)
昨夜は夕食をとった後、1時間ほど三宅選手のマッサージをしながら、会話をしていました。
『本当にありがとうございます』
そんな一言をかけてくれましたが、この言葉にどれだけの重みとありがたみを感じたか。
幸せの価値は様々ですが、物では得ることができない価値をもらい、本当に心からの喜びをもらいました。
アカデミーの陸上でもそうです。
皆さんの頑張りが人々を幸せにしています。結果はほんの一部に過ぎません。
だからこそ、毎日を大切にしましょう!
それではまた、お会いしましょう!