救命救急に乳がんからの出血で受診されるケースがあることをお伝えしました。
乳がんが局所的に進行していても、遠隔転移(えんかくてんい)していない場合は、治療によってかなり生活が改善します。
遠隔転移は、脳、骨、肺、肝臓などの乳房とは離れた場所にがんの病巣をつくることです。
そのような転移がない場合、局所進行乳がんといいます。
はじめて受診されたときに、胸の病気を拝見すると、
『なぜ、こんなになるまで病院に来なかったのかな?』
と、正直なところ少し思います。
かなり、局所進行乳がんの方を診察してきましたが、やっぱり残念な感じがします。
しかし、いったん病気が明らかになって、治療方法の説明をうけて納得されると、皆さん熱心に治療に来られるようになります。
自分の経験だけですが、私が担当した方たちは、皆さん、かなりきちんと治療されます。
きっと、ツライであろう抗がん剤治療も予定のコースをきちんと完遂されます。
乳房を切除する手術も『悪い所は全部取ってください』とお受けになります。
多少の後遺症残る場合もありますが、治療前より元気?なくらいになります。
あんなに大きかった乳がんが治療できるのです。
乳がんの治療ってすごいなと思います。