前回説明しましたように、乳房超音波検査による乳がん検診は任意検診です。
自分あるいは会社などがお金を支払って行われる検査です。
あくまで任意検診ですから、自分で納得できる検査を受けたいですよね。
では、どこで受けたらよいのでしょうか。
そこに問題があります。
乳房超音波検査は、検査を行う技師の技量の差が大きくでる検査なのです。
検査時に見つけられなければ、記録が残らず医師の診断が受けられません。
病気を見逃すことになります。
その場合、感度が悪い検査になります。
また、良性あるいは正常の変化を拾い上げすぎても精度の悪い検査になります。
乳房超音波検査は、良性や正常の変化を拾い上げることが比較的多い検査です。
乳がん検診の『異常』あるいは『精密検査が必要』という結果は、『本当に乳がん』と『乳がんではない』のどちらの場合もあります。
そして、『乳がんではない』ほうが大きい検査は精度が悪い検査になります。
この感度や精度に、検査を行う技術の差が大きくかかわってきます。
『異常』や『精密検査が必要』という結果には、大きな精神的負担を感じます。
また、その後の精密検査などにお金がかかります。
結果的に異常がなければ、精神的・金銭的負担は不利益になります。
感度や精度の悪い検査は、この不利益が大きくなります。
支払うお金に見合う検査が受けられるかどうかは、その検査を行う技師の技量に左右されるということになります。
技師の技量の差を見分けることは難しいですね。
信頼できる検査をしてくれる施設は、どのような基準で選べば良いでしょうか?
その基準も、残念ながら不明瞭です。
これから改善が望まれるところですね。