A21(その2):
豊胸手術後の乳がん検診の続きです。
豊胸術の方法は、次のように大きく2つに分けられます。
①バッグになったものを一か所に入れる
②脂肪や薬品を乳房の色々なところに入れる
今回は、①のバッグになったものを入れる場合について説明します。
バッグの内容は、つぎのようになっています。
液状シリコン
生理食塩水
コヒーシブシリコン(グミのような柔らかい固形のシリコン)
その他(ムコ多糖類など)
これらのうち、どれが使われたかは、手術を受けた時期によって違うようです。
バッグの入れてある乳房内の場所も個人差があります。
それは、つぎの2つのようになります。
①大胸筋という乳房の後ろにある筋肉と胸壁の間
②乳腺と大胸筋の間
また、豊胸術のバッグにまつわる、下のようなトラブルが発生することがあります。
バッグの破裂
バッグ周囲に組織の膜が袋をつくり硬くなる(カプセル拘縮(コウシュク))
バッグ周囲に石のように硬いカルシウムの沈着がおこる(石灰化)
バッグの表面のしわ・段差
以上を理解して検査を行う必要があります。
次回から、具体的に説明します。