はい、事務部Aでございます。

 

 以前、トピックに上げたJAXAの小型無人月探査機【SLIM】が去る1月20日に月面着陸に成功いたしました。

 

 メディアでは成功だの失敗だのと無責任にコメントしていますが、【SLIM】の目標は下記の通りでした。

 

①    自動で月面にピンポイント着陸すること

②    月面の画像観測をすること

 

 この2点です。

 ①は機体がひっくり返っていようが、誤差55mで着陸したので成功。②は本体に依存せず子機であるLEV-1とLEV―2が連携して月面写真を地球に送信したので成功と大きな目標は達成しています。

 

 野球ボール大の変形メカ【SORA-Q】が全自動で画像認識して機体写真を撮り、そのデータをLEV-1が経由して直接地球に送ってきた【ひっくり返ったSLIM】の画像を見た時は結構驚きでした。通常、探査機自体にカメラが付いているため、探査機自身の全景というのは撮れないからです。

 

 写真を見ると実際の接地部分から90度ずれて接地している事や、底部の2基の内、1基のスラスターが損傷している事が判ります。背中の太陽電池パネル部が暗くなっていて、光が当たっておらず発電が出来ない理由もこの1枚の写真から判明するわけです。

 

 

 

 2月16日の今日、既に着地点は月の夜を迎えており、休眠モードになっているとの事ですが、月の夜はマイナス150℃程になるので、長期間使用できる原子力電池によるヒーターがない以上、内部半導体類が無事ですむわけはなく、再起動は厳しいですね。

 

 おやすみなさい 【SLIM】お疲れ様でした。