味噌とケチャップのピザであった・・
不思議に思うかもしれないが意外と美味いのである。
味噌&ケチャップ&ニンニク&チーズ・・絶妙なコンビネーションであった。
トッピングは・・ピーマン、玉ねぎ、キノコ?の様な記憶がある。
そして初めて、タバスコなるものと出会うのであった・・・
「すィませーん!」・・店内に響き渡る大声
「はい、何ですかー」・・店の奥から聞こえる返事
「これ、何ですかー」・・変わらぬ大声
「それは、ピザでーす」・・忍び寄る声
「それは、知ってまーす」・・大きな声で右手を上げる
「では、どれですかー」・・さらに近付き、耳に手を当てる
「これでーす」・・左手で小瓶を持ち上げる
「あ、万歳ですか?」・・確かに両手はあげていた・・・
「いい加減にしろよ!剛次郎」・・流石の私もあきれ果てた。
大声を出して雪崩でも起きたらどうするつもりなのだろう・・
4月とはいえ山の温泉では残雪が残っている。
今日は近所に出来たイタリアンレストラン「ネーアナタ」に来ている。
「ところで何だろうこれ?」・・私もいささか気にはなっている。
「これはタバスコといって、ピザやパスタにかけて食べてーネ。チョット辛いーネ」
チョビ髭のマスターらしき人が教えてくれた。
「・・・ふーん、変な日本語」・・取りあえず素性が分かったところで早速ピザに振りかけた。
「ゴホ!ゴホ!」同時にむせ込む二人。
「水!水!」同時に水を飲む二人。
タバスコを思いっきり吸ってしまったのである。
その挙句にふたを開けたままビンを倒し、中身をテーブルにこぼしてしまう有り様。
電話を掛けようとテーブルの上に置いた十円硬貨もタバスコに浸っていた。
「ふー、まいった、まいった」全くドジな二人である。
一息ついて落ち着く二人が見た物は・・・
「わー!何だこれー」・・またもや大声を出す剛次郎。
しかし、私も目を疑リ、仰天したのである。
そこには使いこまれ茶色くなった十円玉が半分ピカピカに光っていた。
「ど、どうしたんだ?いったい!」驚く私。
原因はタバスコにあると即座に分かった。
そして理由は分からないが「これは使える」と即座に感じた。
そして悲劇の始まりだった。
食事が終わり、タバスコをお土産に買って帰った。
勿論、食用の為では無い。
十円玉を光らせる為である。
私は袋の中にタバスコを染み込ませた布を入れ、ことぶき屋で手品を披露した。
十円玉を借りて袋に入れるとピカピカに光った十円玉に変身すると言うわけである。
単純な手品であるが大いに受けたのである。
しかし、その後に親父が種を明かそうと袋を蛍光灯に照らし、
逆様にした為に、顔にタバスコの染み込んだ布が被ってしまった。
目にタバスコが・・・親父は次の日まで「痛ってーてー」と騒ぎ続けたのであった。
そして・・・
今は使い方を間違ってはいない・・
タバスコは我が家に欠かせない調味料である・・龍
