光州(2020版 字幕付放映/2022版 配信) | impression

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※あくまで個人の所感です

「光州」立て続けに2バージョン見ました。

 

最初は、衛星劇場で字幕付きで放映されていた2020年初演版。

チャノさんやミンジンさん出てたし、何より絵ヅラがめちゃくちゃレミゼっぽい。民主化運動の話(実話)がベースだというので、そりゃあレミにも似るでしょうなぁ、と、ずっと気になっていました。でも、去年録画して、そのままになってたんですよね。長尺モノなので、見るタイミングを逸していました。

そこに来て、光州事件の起きた5/18に、2022年版を無料配信してくれるとの情報が。そちらにはドンファさんが出てる。

これは良い機会! まずは字幕付きで見て、面白かったら配信も見ちゃおう!

 

先に結論から言いますと、「イマイチおもしろくなかったけど、せっかくだから配信も見てみたらおもしろくなってて満足した!」です。この文脈で、以下どうぞ。

 

 

というわけで、2020年初演版。

パク・ハンス:テイ(Tei)

ユン・イガン:キム・チャンホ(김찬호)

イ・ギべク:チュ・ミンジン(주민진)

(すみません、以下略にて)

 

見始めて20分くらいで、うーーーん???と首をひねる出来栄え。

何かのダイジェストコンサートかな?

それとも、すでにパート1が上演されてて、これは続編か何かかな?

……そんな手触り。

「説明しなくても皆さんご存じですね!」という基礎知識があって、その上に成り立っている作品。今回の基礎知識は「光州事件」。映画の「タクシー運転手」も履修してないので、日本人にはほとんど分からない。さくっとWikiっておきましたが、その程度では分からない……。

 

そしてひたすら、歌う歌う歌う。

話進まないし、進むときは一瞬だし、キャラクターのポジションとか関係もよく分からないし、でも「分かってますよねっ?」的にオチだけが存在する。

なんか……雑かな? 全体的に。

もう少し、人間関係とか、情緒とか、ストーリーとか、捏ねて熟成させることできませんか???

個人的には、宝塚のベルばらを思い出しちゃいました。ダイジェスト感というか、全体的に、なんかこう……カクカクしててスムーズじゃない感じが(ものすごい主観に基づく)

 

「民衆に混ざって、中から彼らを扇動する」という役目を帯びた軍人のハンスは、設定を知った瞬間、ジャベールか!!!と打ち上がりました(ちょっとチガウ)

軍の暴虐っぷりを民衆の側から見て「これは違う」と寝返るのかな……と思ったのですが、寝返って一緒に戦うんじゃなくて、そもそもが「戦うように焚きつける」のが任務だったので、「戦っちゃいけない」と押しとどめようとするんですね。この反転っぷりは面白いなぁ!と思いました。

そんな面白いキャラなのに、イガン先生とも絡むのに……うまく絡まってなーーい! もっと感動的に華々しく持っていくことができそうなのに、終わり方もあっさりしすぎてよくわからなーーーい!

なんなんだ、この劇は 上手くないよ……!

 

ただ、イガン先生はアンジョを見ているようでレミヲタ視点で見る限りでは、大変に楽しかったですニヤニヤ ちゃのアンジョ爆誕。美しいので正しい。

ミンジンくんのお役(ギベク)は、酒飲んでるからグランポジかしら、と、むひむひしちゃいましたが、コンブポジでもあり、プルベポジでもあり、学生全ての要素を一人で担ってた感がありましたね……って、こんな見方で申し訳ない。

 

概ねレミっぽかったのですが、1789を彷彿とするところも多かったです。やっぱり印刷所でアジビラ刷るのか、とか(これはMAっぽくもある)

特に、一人ひらひらと、人々を俯瞰するように踊る女性。あれが1789におけるシャルロット嬢を思い出して仕方なくて。あの子、革命の妖精とか言われてた気がするなー、この女性には同じ気配を感じるなー、と思っていたら、役名「通りの天使」ですか! 当たらずとも遠からず?

 

演出は、ちょっと独特なセンスだと思いました。

とんがっているというか、ポエムというか、前衛的というか。

特に、ヨンス少年(少年??)がぱんつ一丁でかなり長時間、舞台上でうろうろしているのは、言いたいことは分かる、けど、ちょっと視覚的に戸惑うな……と思いました。

あと、ギベクの最期。ワイヤーセットされてるのバレバレだったから、宙乗りか……と思ったら、どちらかというと宙吊りだった。しかもあまり宙吊りの意味ないというか、華々しさもないというか。

みんなが散っていくところも、分かるけど!けど!!カフェソングとカルーセルをBGMに死んでいく描写(>レミ) わかるけど! 派手さゼロ! いや、意図は分かるけどーーー!

 

そんなこんなで、初演版は一言で言うと「上手くない劇」でした。但し、レミヲタとしては楽しい。

これは配信版見なくてもいいんじゃないかしらん……。

でも、ドンファアンジョは気になるっちゃ気になるし(後にカン違いと判明)、そうだわ、もしかしたら演出ブラッシュアップしてくるかもしれないから、横目で眺める程度で一応見るか……

 

お も し ろ く な っ て る じ ゃ ん びっくり

 

 

2022年版。

ユン・イガン:イ・ジフン(이지훈)

パク・ハンス:チョン・ドンファ(정동화)

イ・ギべク:チュ・ミンジン(주민진)

(初演の名前の並びはハンス→イガンだったのに、2022版からイガン→ハンスになってるのなんでだ??)

 

冒頭30分は見所ないからいいやー、と、ろくに画面も眺めずに夕飯作ってたんですが、たまにチラ見すると……ん? 最初から何やらキャラ同士絡ませてるな? 希薄だったキャラ描写補強したんだな?と気付き。

何よりもびっくりしたのは、ドンファくん、軍人さんの方だったのかーー!! 先生の方だと思ってたー! 体格差逆じゃん! 雰囲気逆じゃん! 先入観―!!

韓ミュ、こういう配役の妙を叩きつけてくるから好き……美しき寝返り軍人とか、ジャベではなくてオスカル……

 

夕飯食べながら見ましたけど、初演版でダメじゃん、て思っていたところが逐一修正されていて感動しました。すごい勢いでブラッシュアップしてくる韓ミュ、流石です。むしろ初演はすべてがプレビュー扱いなんだろうか。

クセの強かった演出も大分まろやかになっていて。ぱんイチ少年、すぐに服着せてもらってたし、みんぢんくんの宙吊りもなくなってたし。

ドンファハンスの苦悩も分かりやすい。表情上手いな……て思っちゃったのは、単に私がドンファさんに注目しながら見てたせいですかね。

ハンスとイガン、華々しくなるかな!!と期待したけど、そもそもラストの扱いも変えたんですね? お前は生きろ、ってことかしらん……

 

このバージョンこそ、字幕付けませんか。

ぜんっぜん、出来が良い!

出来は良いんですけど、日本語ないと自信もって感想書けないですね ダメじゃん……

 

それにしても、こういう「戦い」を描く作品、ウクライナでの戦争を日常的に目にしている今見ると、つらいものがありますね……。過去を取り扱った創作のはずなのに、リアルな現実とリンクさせて見てしまう。考えさせられます……。