音量を上げて、足を回す
君が来ると言うから。
火照る身体は熱く
張り付いた空気は外界を隔てる。
光る電光掲示板に
君を運んだ過去が浮かぶ、
あたり一面に広がる白銀の絨毯は
私の存在をいとも容易く消してしまう。
「遅いよ」と君は暖かい息を吐き、
私の胸元で3度鼓動を打ち鳴らし
「行こうか」と私を引き寄せる。
優しく覆ったその暖かさを追い続ける
具現化もできない暖かい何かを。
どこに行こうか、
どこまで行こうか、
どこにだって行ける。
どこにだって向かう。
もう一度、二度とは言わない
もう一度、この手で触れる優しさに溺れ
もう一度、あの優しさに、あの時の今に
意味を持つ今に。