わたしは、日本の怪奇ミステリードラマが好きだ。したがって、77年よりTBS系で放送された「横溝正史シリーズ」もまた好ましい。ご存知、名探偵・金田一耕助が活躍する連続テレビドラマ。お馴染み「犬神家」「獄門島」「手毬唄」。翌年よりの第2シリーズでは「真珠郎」「夜歩く」「仮面劇場」など、引き続き名作が作られた。その後80年代に入り「名探偵・金田一耕助シリーズ」として、32作放送された。

 

 

 

「祟りじゃ〜」!!!

 

 

 

「名探偵・金田一耕助シリーズ」の、シリーズ!「病院坂」「手毬唄」に続き第三回となります。最初のおらび声から察するに、ははぁ〜んアノ作品じゃの、と察したことと、わたくしめも察しております。そう、横溝ミステリー三本の指には入るじゃろうの傑作、

 

「八つ墓村」

 

であるっ!

 

2時間ドラマゆえタンパクではあるものの、原作に近く観ごたえありでした。91年7月1日放送。

 

一行金田一に連れられるは、鶴見慎吾さん。もちろん寺田辰弥です。今でも素敵じゃが、黒々髪でハンサム!ザ・90年代!あっ!やはり典子は出ず……。岡山県警の磯川はんも出ず。その代わりレギュラーの等々力ハナ(肇)警部が、"丑松(浜村淳氏)殺し"関連で、地元の銀川警部と合同捜査。森美也子には夏木マリさんが。過去一(以降の作品含む)妖艶なのでは。優しい辰弥の姉(義姉なのかな?)には浅田美代子さん。そしてこの物語のキモ、多治見要蔵には大倉のジョニ兄ぃ。アズスーンアズ毒殺される(あっ!言うてしもた)久弥役はもちろん、落武者殺しの首謀者・庄左衛門の三役。なかなかの狂人っぷりではあるが、77年松竹版の山崎努バージョンには及ばず……。芥川也寸志氏作の「惨殺・32人殺し」が強烈ですもんね。んでその平家の落武者。夏八木・邦衛・稲葉義男……あれっ、源公(佐藤蛾次郎氏)?……らには、こちらは遠く及ばず……。9時のお茶の間に首チョンパはキツかですもんね。双子の大叔母、久野医師、鶴子、住職連中、そして濃茶の尼もいい感じでした。

 

ちょくちょく再放送やってますんで、お観逃がしの方はぜしっ!それと、松竹版と比べることが多かったが、他にもこげなのがっ!

 

51年の千恵蔵(片岡)金田一、96年トヨエツ(豊川悦司さん)・市川崑監督。ドラマでは他に。69年「怪奇ロマン劇場」枠で、ぜんぜんまだまだ"任三郎"でなかったであろう田村正和さんが!71年に国営チャンネルで30分の全5話。我々にはお馴染みの、なんと水野久美(「マタンゴ」「怪獣大戦争」他)さんが美也子役!さぞやこちらもご妖艶でしょうよ。ちなみに耕助ちゃん出ず。ご存じ「横溝正史シリーズII」(78年)。鶴ちゃん(片岡鶴太郎)、稲垣のゴロちゃんはそれぞれ95年と04年に。そして19年はすっかり当たり役(個人の見解ですヨ)の吉岡秀隆くん。こちらで満を辞し典子(佐藤玲ちゃん)登場!

 

他にも舞台やラジオドラマに漫画、そしてゲームもあるとか。娘にゲーム機借りてやってみたいもんです。

 

映像化・漫画化・ゲーム化。横溝史上最大級でしょう。皆さんこれを機に全制覇を!ごめんなすって!!!

 

 

プレーヤーは金田一。辰弥が死んだらゲームオーバー、って感じかなぁ?

 

 

Kenzzi