わたしは、日本の怪奇作品が好きだ。よって横溝正史原作の怪奇ミステリードラマ・映画もまた好ましい。市川崑監督の石坂金田一作品や、古谷一行横溝正史シリーズがそうである。もちろん、松竹の「八つ墓村」(ショーケン & 寅さん)や「悪魔が来たりて笛を吹く」(79年東映 西田敏行)なども大好きである。
……………
「横溝正史ぃ?SFや怪獣と関係ねぇじゃろがってぇ?……ま、そーかたいこと言わじ」
それはさておき、上記作品に登場の金田一耕助。この超有名私立探偵のかげに隠れ、今まで(ほぼ)日の目を見ることのなかった、もう一人の横溝作品の名探偵をご存知だろうか?
由利麟太郎。
そう、名探偵由利麟太郎。警視庁にその人ありと言われていたが、突如辞職。内部の陰謀とも囁かれた。その後は発狂したものと思われたが、これまた突如復活!年齢40前後ながら白髪を蓄ゆる。かつての敏腕を活かし、探偵として数々の難事件を解決することとなる。
とまぁ、こげな御仁。実は金田一より早い戦前の登場。原作けっこう読んだが、おもしろい作品ばかり。あの「真珠郎」もほんとは氏が担当。
ふと我思ふ……。いつかドラマ化、あるいは映画化してくれんかのぉ……………
と思ってた矢先!!!
「探偵・由利麟太郎」関西テレビが連続ドラマ化!!!!!
ウヒョーーー!んで誰がぁ?
主演、吉川晃司!
なぁるほど、ちとたくましき感はあるが凛として白髪、タリピツです。
設定も戦前から令和、由利先生の拠点も麹町から京都へ。共演も良いです。三津木俊介に志尊淳くん。新日報社の花形新聞記者でなくミステリー作家の卵。先生と同期の等々力警部には田辺誠一さん。劇中一回くらい「よし、わかったっ!」とか言ってくれたら涙もんなんじゃが……。あと原作には、新日報社の給仕で中学を出たばかりの御子柴進少年っちゅうのが。出るのかと思ったが、幼顔の志尊くんが兼ねているんでしょう。
それに、たい焼き片手にどこかユーモラスな警部どの。パソコンやSNSを駆使し、事件解決へと導く三津木青年。あと先端恐怖症の吉川麟太郎先生。屈強な吉川さんには、かわいらしいウィークポイントです。これもバッチシ!
すでに4話終了。読んでないのがひとつばかしあったが、現代風にアレンジ。おもしろかったですヨ。見逃した方は、フーリューかチーバー、あるいはアミ〜〜〜バとかで!んでんでお次は……
さ、さ、最終回ぃ?ごごごご、5話ぁ?……
「警視-K」(勝プロ)より短いじゃアねぇですかいっ!
コロナの影響ですかなぁ……。落ち着いたら新シリーズ、関テレさんお願い致しますゾ!「真珠郎」もお忘れなく。以上、ごめんなすって!!!
「御子柴進、通称"探偵小僧"。この子なんかどうでしょ、関テレさん」
Kenzzi