もう10年ぐらい前になるが、オレは毎日のように呑み歩いていた。その日も友人達と、総勢8、9人で新宿で盛り上がっていた。何軒目かの店はクラブっぽい雰囲気で、フロアでは大勢が踊っていて、かかっている曲もストーンズやフー、エコバニやストラングラーズ、ドアーズ・・・とにかくイイ感じだった。オレはアルコールの摂り過ぎで疲れていたので、ソファで呑んでいた。友人等はフロアにいた。

ふと気が付くとオレのすぐ右横に、でかくて髭ボーボーの外国人の男が座っていた。30代半ばだろう、アメリカンだろうか?また気が付くと左横にも、でかくて、こちらは髭チョロチョロの外国人の男が座っていた。30代半ばだろう、アメリカンだろうか?右の奴が「ビール、イル?」と言ってきたから、「いる!サンキュー!」 運ばれてきたビールをボクゴク、うめぇ~!
そのビールを呑み終わる頃、左の奴が、「ビール、イル?」と言ってきたから、「いる!オフコース!サンキュー!」 運ばれてきたビールをボクゴク、うめぇ~!!
そんな風に他の酒やらおつまみやらをご馳走になっていると・・・ジャージャッ、ジャージャジャー♪とデヴィッド・ボウイの「レベルレベル」が始まった。「ウオッ!カッチョイイ~!」その時の気分にピッタリだったのだ。オレはテンションが上がった!

「デヴィッド・ボウイ、スキナノ?」
左の奴が聞いてきた。
「おう!」
オレは答えた。すると、
「アナタノホウガ、デヴィッド・ボウイヨリカッコイイワヨ♥」
「あほか!デヴィッド・ボウイの方がカッコイイわ!この曲聴いてみろよ!」
「イーヤ、アナタトテモステキヨ♥」
「・・・・・・・・・」
そいつがピタ~ッと体を密着させてきた。オレの足をさすりながら・・・
「・・・・・・・・・・・・ホモだ・・・・・・」
右の奴もピタ~ッと体を密着させてきて、
「ソウソウ、アナタスゴクイイワヨ♥」
「・・・・・・・・・・・・こいつもか・・・・・・」

でかい外国人2人にピタッと挟まれ、オレはサンドイッチの具になった。そいつらは調子に乗りやがってオレ様の股間をまさぐったりキスしてきたりした。トッロ~ンとした顔だった。オエッ!
「こらっ!やめろ!!うっ、臭ぇ~っ!!」
そいつらの手を振り払いながらオレが怒鳴るも、馬の・・ホモの耳に念仏、ちいとも言う事を聞かず、ますますオレの股間をサァ~ッ、グリグリ、サァ~ッサァ~ッ、グリグリッ。口の中にベロまで入れてきやがる始末。
ひとりを振り払っても逆の方から責められる、オレはフロアの友人達に助けを求めた・・クソッ、
こっちを見て笑ってやがる!!! 友達失格。 あいつらめ!!!
それでも何とか友人の弱っちーヤツをの右の方の外国人にあてがった。でもオレもいい加減面倒臭くなってきて、チンポもそのまま好きにさせ(誓って勃ってねーぞ)、顔中ベロベロされ、胸をまさぐられ、酒を呑み(そいつらの金で)チーズを喰い(そいつらの金で)唐揚げを喰った(そいつらの金で)。そして音楽を堪能した!!!!右を見ると、ウホッ!オレを恨めしそうに見ながら友人がチンポを触られていたッ!


結局そいつらに3万円ばかし奢らせて、「トイレ行ってくる」と席を立って、そのまま店を出て次の店に向かったのだった。
オレの巻き添えになった友人はオレに文句タラタラ。うるせぇ。 でも、

「ちょっとだけ気持ち良かった~!なかなかのテクニシャンだよ、あいつ。勃ったもんな~っ!!」

ニヤニヤしていた。バカ。

KOU