僕は昔の日本映画が大好きであります。幼少の頃から、平均よりは映画をたしなんできていたんですが、本格的に邦画(70年代ごろまで)にはまったのは17歳ぐらいの時ですかな。きっかけは深夜のTVで見た赤木圭一郎です。
 日活アクションものは、それまでもいくつかは見ていたんですが(赤木圭一郎も)、なんでしょう・・・、タイミングでしょうか・・、ずっぽりはまってしまいました。

 それからは、ほぼ毎日、日活無国籍アクションを見ておりました。なかでも「拳銃無頼帳」シリーズはお気に入りです。抜き撃ちの竜(赤木)とコルトのジョー(宍戸錠)のやりとりが最高です。藤村有弘(ドンガバチョ)のインチキ中国人も最高です。
 でも赤木圭一郎の1番かっこいいシーンは石原裕次郎主演の「鉄火場の風」での登場シーン。まだ主演作を撮る前の彼の、これからいくぞ感が存分にでております。そのときのトニー(赤木の愛称)の微笑みは男の僕を虜にしたぐらいですから、女性だったらズキューンでしょうな。僕は勝手にトニーのTシャツを作って10年ぐらい着ています。
 ただ彼は21歳という若さでこの世を去っています。したがって出演作が非常に少ない。ダイヤモンド・ライン(説明しません。面倒くさい。)に昇格してから13本しか撮っていません。全作見終わるのもあっという間です。
 で、他の俳優、錠、裕次郎、旭と手を広げていく訳ですな。そうしていくうちに、素晴らしい作品、監督に出会いました。中平康の「狂った果実」、蔵原惟繕の「狂熱の季節」・・・すんばらしい・・。でも、やはり・・・

 鈴木清順!! インパスターズは全員こいつの大ファン! 「野獣の青春」「殺しの烙印」「東京流れ者」もうたまらんです。「関東無宿」のラストを青山と一緒に見た時は、2人とも口アングリでした。(清順は大体、青山と横浜で見ました) 彼は「ワケのわからん映画をつくるな!」と日活をクビになり、松竹での復帰第一作でもっとワケのわからないものを撮ってしまいました。弟の健二と違い、気くばりのできない人です。
 でも僕の永遠の邦画NO1は「野獣の青春」、 気配りなんかできなくたってかまわないのです。(kou君と青山は「殺しの烙印」がNO1かな?)

 その清順とトニーがタッグを組んだ作品が1本だけあります。「素っ裸の年齢」。 ダイヤモンド・ライン昇格前の、モノクロの70分ぐらいの小品です。でもそんなに面白くありません。

 スゴイものを足しても成功した例はあまりありません。カレーうどんとカトちゃんの「うんこチンチン」ぐらいです。

ゆう