「ギ ギッ ギギギー - -ッ」 

 いきなりの怪しいサウンドからのスタート、みなさんも不安になったことでしょう。この不思議なサウンドは我が兄、ベース担当nappa氏の屁の音であります。普通、屁の音は「プ~」とか「ブ~」と相場は決まっております。(まれに音のしない屁もありますが・・・) しかしnappa氏の発するガスサウンドは

 「ギ ギッ ギギギギギギギギギーーーッ」

 なのであります。

 この話については前にシンタローンがちょっとふれたと思いますが、あらためて僕も書かせていただく。


 インパスターズは水曜日の夜にスタジオにはいる。3時間の練習中、1回くらい休憩するのだが、そのたびに兄は肛門から奇妙な音をだす。まるで放射能を測定するガイガーカウンターのような・・・。腹の中がメルトダウンしているのだろうか?
 初めて「ギギギ」を聞いたときはマジで屁の音だとは気が付かなかった。青山などは扉のほうを見たほどだ。しんたろうも屁っぷり虫なので四六時中、放屁しているがその音に感嘆の声をあげた。
 ベートーベンは「運命」の冒頭のジャジャジャジャーンを「運命がドアをノックする音」だといったが、兄の「ギギギ」を聞いたら「こりゃ、そのドアが開く音だ!」と、いうにちがいない。兄は屁の作曲家ヘートーベンです。

 ただ兄いわく、「普段はそんなに屁をしない。俺が屁をするのはこのスタジオだけだ。」と、いうことらしい。じゃあ、何故この場所だけ屁が出やすいのか?と、問いかけると、

 「ポテトエアーのせいさ・・・。」 

 渋くこう答えた。まるでヘミングウェーみたいに。


 ポテトエアーとは何か???  

 nappa博士によると、空気には窒素、酸素などいろいろな成分が含まれているが、その中に「ポテト」という成分もある。土地により、ポテトの成分が強い場所もあり、またその成分が強いと屁がでやすくなるということだ。CO2ならぬPO2が強いと肛門が鳴きだす、ということだ。

 へぇ~、しらなかったねぇ。まだまだ勉強することがあるもんだねぇ。だけど、なんでお兄ちゃんだけ屁をするの?

「それが分かればノーベル賞ものさ。ノーベル平和(へーわ)賞ものさ・・・。」

 兄は詞的にこう答えた。まるでヘルマン・ヘッセみたいに。

 でもなんで音がギギギって・・・

 「うるさい!」

 兄は一喝した。まるで兵隊(へーたい)さんみたいに・・・。


ゆう