わたしはレイ・ハリーハウゼンに代表される特撮技術ダイナメーションが好きだ、よってデビッド・アレン特撮の「レーザーブラスト」もまた好ましい。トカゲ型宇宙人が落としていった光線銃を、気の弱い青年が拾ってしまうという映画。やがて青年は凶暴化し光線銃をぶっぱなし、、、、あっ!光線で思い出したので話題を換えるね。
 わたしが早朝の仕事を終え一段落していたときのはなし。突然朝の新宿の静寂を破り、あたりに響く狂気のさけび!
「あーーーーーー!」
年のころでいうと五十半ばであろうか、その日暮らしを生業にしていそうな浅黒い青年である。その青年つづけざまに、「めーーー」「はーーー」「めーーー」、すこしため「はーーーーーーーっ!」そう、少年ジャンプの人気のものドラゴンボールの孫悟空の必殺技「カメハメハーーー」だ!(べつに光線じゃねぇか)。もちろんポーズも悟空のそれである。すこしお酒を召されているのか、千鳥足ながらみごとなかまえ、狙うはわたしの数メートルとなりのマクドナルドのあるビル!!!落ちてくるであろう瓦礫を避けようとするも、、、瓦礫はおろか、ドナルド君の立て看板さえピクリともしない。
「たすかったぁ」。
ほっとして青年の方をみると携帯電話をかけ悠々とその場をさっていった。ちゃんとつながっているのか、「師匠、失敗でした」との報告か、あるいは大事な商談のはなしか。今となっては、、、。
あたりを見回すと、ニヤニヤするサラリーマン、冷ややかな視線の警備員さん、おおウケの金髪ねえちゃん。とりあえずわたしはニヤニヤしてみた。
 ここ数日でめっきり暖かくなり、こういった類いの方々がでてくるのも、やはり春ねぇ・・・。「春ねぇ」ケンジはこころの中でもう一度そうつぶやいた。だって春なんだもん、、、そう、春は花粉と素敵なひとびとがわいてくる季節なのです。ごめんなすって!!!
Kenzzi